2009年6月28日

Isle Of Wight : Day 2

6月13日(土)

正午過ぎ、ジョーの部屋改めBFFルームの外にあるボイラーのガンガン鳴る音でちょっと目が覚める3人。私たちの頭もガンガン鳴っているわけで。部屋の外ではみんなが起き始めている音がしてるんだけど全く起きれる自信ゼロなわたしたち、「あぁぁああーーたーまーいーたーいーーー」とゴロゴロすること数十分、そしてやっと座ることができるほどになってから初めて視界に入ってきた床に転がる空のジャックダニエル大瓶。「あのさ、あれマジで全部のんじゃったわけ?」とディタ。「う〜〜〜〜ん……?」と私とジョー。とりあえず下界に降りよう、ということでカーテンを空け、ドアを空け、現実世界に飛び出してみる。むー、超天気いい!

庭でひなたぼっこをしながら昨晩の記憶をたどってみたが、あまりにもやってたことが幼稚すぎたのでまた笑いが止まらなくなり、庭中をゲラゲラと笑い転げる。近所の人たちが見たら実際キチガイと思うに違いない。
とにかく二日酔いが激しいのでシャワーでも浴びよう、と実際寝る予定で荷物を置いてあった部屋(2段ベッドの子供部屋!)に行くとなんと昨日一番最初に脱落してたイアンがまだ寝ている!なぜ?!一体何時間寝てるんだ…?と指折り数えているとどうやら半分起きているようで「きのーのよるどーしたのー…」と何かムニャムニャ言っている。「いやーイアンが寝ちゃったあとにさぁ、」と話してるとなんだか眠くなりしばらくそのままゴロゴロして過ごしてからやっとシャワーを浴びて着替えていると下でColeが何度も「おーーいNat!」と呼んでいる。
「なんだい?」と降りてみるとJaredやディタ達と一緒に出かけるらしく「今みんなで近所を探検しに行くから一緒に来いよ!」と言われたが「え、今すぐ?!ちょっとムリ」といって家に残ることに。誰が残ってるんだろう、と家中を探索したらジョーは部屋で服を着たままうつ伏せでベッドに倒れ込んでおり、イアンはキッチンでムシャムシャなんか食べていて、ツアマネのマーティンとドライバーのエドは部屋で仕事をしているようである。
フルーツがいっぱいのったフレンチトーストを作って天気のいい庭のテーブルで優雅にお茶をしてから、部屋に戻って窓を全開にしてイアンと一緒に彼の持ってるCajun musicのコンピをゆっくりとコピーしてすごす。


何故か5枚組にまで発展しているのだが…

それがやっとおわった頃にはみんなもう散歩から帰ってきており、夕飯の支度を始めていた。


俺だって料理くらいするんだぜ…


ローストベジタブルの下ごしらえをする人。こどものよう

そう、今夜のメインはローストディナー!みんなまたそれぞれ役割分担して仕事にかかり、数時間後出来上がったローストを囲んで乾杯することの素晴らしさといったら!マジでみんなフェスのことなんか全く考えてもいないわけで。


ローストができあがるまでの時間はもちろんスクラブルマッチ

豪華な食事の後はみんなそれぞれキッチンで飲んだり、庭で語ったりと好きなようにして過ごす。


大きな家なのになるべく小さな部屋に集ってしまう寂しがりや達。ジョーのベルトを頭に巻くアレンジがステキ☆

私が昼間、Cajun CDを全部コピーしてもらったことをイアンから聞いたらしいCole「あれ、すげーいいんだよな。俺のゴスペルミックスも焼くからブランクCDちょーだい」とやる気を出した模様。


左手もつかう両利きであることが判明。ギターは右手で弾く


これがColeのScreaming gospel mix。ちゃんと焼けてなかった。バカ!

ディタと私とJaredでレベッカの部屋を訪れ少人数でこっそりJaredの恋愛相談をしたりしているうちにみんな変に酔っぱらいはじめ、結局キッチンでまた大暴れ。今夜はイアンがDJなので選曲もバッチリ!


この日はColeも遅くまでパーティ!


すぐ立ってられないで転んじゃう人。バンビ症候群と命名


なのにまたテーブルにあがる。危なっかしい

明け方までパーティーしたあと、酔っぱらって廻りを見渡すとキッチンの隅っこでディタとJaredが相当ディープな会話に突入しており、何故かJaredがしくしく泣いているところを見届けてからリビングに行ってみるとColeとJoeがギターを弾いている。
ソファに座ってしばらく聴きながらボンヤリしてるとどうやらColeは寝に行ってしまったらしくジョーが向こうの方にぽつんと座っていた。相当酔っているっぽい。私も寝よっかなーと体制を整えてると凄く大好きなリフがきこえるではないの。彼らのライブアルバム、Los Valientesのシークレットトラックのあの曲である。これもジョーの曲だったんだ、やっぱこのひと天才…。とまたズルズル〜っとソファに滑り落ち寝転がりながら何も言わずに黙って聴き入っているとBuried aliveやNabajoなんかも弾いていて、なんか凄くパーソナルなとこに居合わせている気がして、よくわかんないけど泣けてきた。でも泣いてるのを見られるのは嫌なので上を向いて寝っ転がっていたら本当に眠ってしまっていた。
ヨロヨロと自分の部屋にもどるとイアンが「あなた…お酒くさいわよ!」というので「んぁー!もうー。なんかジョーのダークな病気が移ったー!なんであのこはあんなに人嫌いなのー」と半べそをかきながら寝る。気付いたら私の小さなベッドにディタが侵入していた。おいおいおねーさん、何もこんな家中で一番小さなベッドをシェアしなくても…。
ーつづく

2009年6月27日

Diane Arbus




ロンドンはTimothy Taylor Galleryにて約1か月行われていた、Diane Arbusの写真展に足を運んできた。彼女の写真を観るのは、約3年振り。約3年前にV&A Museumにて大きなExhibitionがあって以来である。
前回よりも、規模は比べ物にならないくらい小さいものだったが、彼女のうつす世界を凝縮させて、1つは写真集Untitled,もう1つはN.Y.や他の場所で撮った写真を、と、2つのブランチに分けて展示されていたのは、うれしい限りだった。

1枚1枚にうつっている、それぞれの被写体の表情や空気、彼女がうつしだしたかったであろう世界を想像しながら、ゆっくりと見てまわった。

写真集を家でみているよりも、インターネットで画像検索してみるよりも、やはり実際の写真を目の前にした時のドキドキや心に突き刺してくる何かが、自分の写真を撮ることへの気持ちに刺激を与えてくれた気がする。


’The condition of photographing is maybe the condition of being on the brink of conversion to anything.....'
― Letter from Diane Arbus to Marvin Israel, February 12,1960

2009年6月22日

Isle Of Wight : Day 1

6月12日(金)

約一ヶ月ノンストップで続いたBLのヨーロッパツアーもこのIsle Of Wightフェスティバルでおしまい。キツいスケジュールを頑張ってこなしたボーイズの為にブッキングエージェントのレベッカはフェスティバル開催中の3日間、最終日のステージ以外の仕事を入れずに、島の反対側の海辺に佇む古いビクトリア調の巨大な家を貸し切って彼らにホリデーとしてプレゼントしたのだった。

当日朝からTopmanに服を貰いに行っていたメンバー、ホテルに戻ってくるのに随分時間がかかってしまい予定よりも2時間遅れで出発。
しかもVanに乗れる人数が限られているにも関わらずフランスから女の子を2人連れてきてしまったため、人数オーバーで結局Jaredとフランス人のサラは電車でワイト島に向かい、現地で落ち合うというミッションを遂行するハメに。

Vanで向かった私たちはワイト島に到着してから適当なスーパーに立ち寄って普通にアルコールやタバコを買っていく予定だったのだが、大勢でスーパーに買い物に行くという慣れないシチュエーション&寄ったテスコの巨大さから全員すっかりハイ状態。ラージサイズのカート3つをガラガラと押してそれぞれ好き勝手な食料を放り込みながら店内をハシャギ廻り、いい買い物をした!とか言いながら大量のテスコの袋をバンに積み込む大人達。こんなバラバラの食材で一体何を作るつもりなのだろうか…。


これは氷山のほんの一角

そんな寄り道をしていたおかげで家に到着したのは夜の10時過ぎ。とにかく凄いゴージャスな家で一同ビビる。家というよりも城といった感じである。庭もメチャクチャ広く、ベッドルーム6つにリビング2つ、キッチンには長いダイニングテーブルまである。
Jaredとサラはとっくに着いていて、エンドレスに運び込まれてくるテスコの袋に驚愕している。家の中を一通り見回った後、全員で作戦会議。本当はProdigyを見にフェスに行く予定だったがもう遅い。それに料理という想定外の共同作業をこなさなくてはいけなくなった為、みんなの気持ちはそっちに集中している。もうそういうのが楽しくてしょうがないのである。

山積みになった食材をみんなで冷蔵庫や戸棚に納め、仕事を分担する。レベッカとディタ(BL旧マネージャー)はサラダ係、フレンチギャルズのジェンとサラはチェリートマトとモッツァレラ、バジルのパスタ係、私とJoeはミートソース係に決定。


ジョーシェフのシンプルなミートソース

Jaredはテーブルアレンジを勤め、Coleは元皿洗いというプロの腕を生かしてIanと共に後片付けを担当し、それぞれの共同作業の結果、とんでもなくゴージャスなディナーができあがる。


みんなそれぞれ料理したり、何か手伝えることを探したりホントかわいい

全員で席につき、ワインで乾杯しみんなで作った夜ご飯を食べるという非日常すぎる状況に感激した私たちは、ディナー後もキッチンで飲みながらスクラブルという伝統的なボードゲームをやったり、リビングでTVを見ながらジグソーパズルをやったりとまるでクリスマスシーズンの親戚家族のよう。夜も深まるにつれ何人かが脱落して部屋に消えてゆき、残ったメンツでキッチンに置いてあった謎のビデオをTVに入れるとディズニーのファンタジアじゃないの!テンション激上がりの一同、あの素晴らしい音楽に合わせてコンテンポラリーダンスを披露し、





感極まってディナーテーブルの上で踊り始め、



ビデオ終了後はドライバーEdのクラシックロックiPodDJで踊って、もの足りずに寝ているイアンの部屋から奴のiPodを持ち出してきてそれにあわせてテーブルをバンバン叩いたり、床をのたうち回ったり、大声で歌ったりとまるでキチガイ沙汰である。Jaredはハシャギすぎて戸棚の取っ手にアソコを思いっきり打ち、泣きべそをかいているし、Joeはそれを心配するそぶりをみせながら床に笑い崩れているし、ディタは「冷やさないと」とかいってJaredをシンクに押し込んでるし、もう大変。外は既に明るくなってきている。


「おれのキンタマ、イケてない!」って言ってた

しばらくレベッカの膝の上で赤ん坊のように丸くなっていたJaredだったが、どうやらディープトークに突入したのか外のベンチに移動している2人。私とディタ、Joeは普段このメンツではまず流さないであろうベタベタのポップを大音量で聴きながら、立って踊れないほど泥酔しているので床でゴロゴロ転がりながら大声で歌うという迷惑行為を披露。その後3人でジョーの部屋に場所を移し、パジャマパーティーを開催。

ジャックダニエルズの大瓶を3人でまわし飲みながらベッドの上で飛び跳ね、フレンドシップ!と連呼してるうちにそれがBFF(ベスト・フレンズ・フォーエバー)!になり、フォーエバー、アンド、エバー?とそこからOutkastのミセスジャクソンに繋がるというミラクル発生笑。


伝説のBFFパーティー

アカペラでマジ大声で大熱唱しながら飛び跳ねてた私たちだったが、それでは物足りなくなり「ハッ!イアンのiPod(本当に何でも入ってるんだこれが)!」と急に出ていったジョー、スピーカーと共に戻ってきて爆音でOutkastを2回続けて聴いた後、Link WrayやBo Diddlyなんかで踊りつづけ、気がつくとJDのボトルが空になっていたのでフニャフニャとベッドに入った3人。
川の字になってDeerhunterのMicrocastleをバックグラウンドに眠りにつくのであった。
ーつづく

2009年6月20日

AA party, BL DJ and A-team

6月11日(木)

仕事場のAmerican Apparelショーディッチ店で夕方からFriends&Familyナイトというフリードリンクのパーティーが開催されるため、その準備やらで大忙し。昼過ぎにヨーロッパツアーから戻ってきたであろうBlack Lipsに連絡をしてみると丁度ホテルに着いた所だから遊びにいくよ!とJared。本当に午後お店に登場し、シャツとパンツを買って行った。


私のと全く同じシャツをチョイスしたおかげで一晩中ペアルックで過ごすハメに

夕方6時にパーティーがキックオフ。私のシフトも終わったのでさっさとショップフロアを離れてビールを空け、久々に会う子達と話したりして遊ぶ。


元店員のマイケルとメド。メドの古いSupreme x public enemyのTシャツやばいね!と指摘するとどうやらChuck Dのサイン入りらしく延々と自慢される


ビール係をつとめる新入りのハリー君。こう見えて意外とダークなので最近一番の仲良し。

そんなかんじでしばらく遊んでからBLボーイズがDJをするというのでタカちゃんとRough Tradeに顔を出す。けどColeとJaredしか来てないし、かなりグダグダな感じでどうしようもなかったので外でAndy C達としばらく話をしてさっさとまたAAに戻る。


ColeのゴスペルDJはロンドンのトンガリキッズにはまだ早すぎたようだ。最高なのに…

酔っぱらってショーディッチ中を徘徊したのち、みんなでBenやJamesらViceキッズ主催のA-team@catchに乱入。この日のA-teamのテーマはJose。彼はマイケルの兄でいつもXLのシャツに短パンをはいているんだけどそれにちなんでみんなJoseのコスプレをしようぜ!というどうしようもなさすぎる企画。


つまりこういうこと


Benも短パン持参で参加


ジローちゃん、おいーっす!

店が閉まるまでみんなで飲んで大騒ぎしてから、Benの先導に従ってRussian Barに少人数で移動、外が明るくなるまで遊んで、また明日11時に間に合うようにホテルに来るんだぜっ!とJaredに何度も念を押されながらみんなとバイバイしてそのまま家のベッドに倒れ込むようにして気絶したように寝る。


Tedも相当オネムだったらしい

Benとマイケル&ホゼはその後Jaredのホテルの部屋まで行ってずっと日が昇るまでパーティーを続けたらしい。つづく

2009年6月19日

SICK!!!



おともだちのTedが作ったR KellyのTrapped in the Closet Tee!!!!!
最高すぎる〜!

2009年6月10日

Deerhunter Day 2


4日の公演終了後、ファンのサインや記念撮影に
サービス一杯で応えるBradford。


4日のワンマン後のAkron Family(よく知らないんですけど人気あるの?ごめんなさい)とのジョイント。今回はO-Westで。なんだか前売りは売り切れで当日券を求める長蛇の列ができ、「チケット求む」の看板を手に持つ人まで現れるほどの人気。でも今回はいつもお世話になっている某誌のご厚意でフォトパスいただいたので、するすると会場してからすぐに入って、フォトピットでカメラの準備をしてステージのセッティングを見ながらポジション取りを考える。

しかし、前回のライブでは誰一人カメラマンがいなかったというのに、今回は始まる前に既に3人がピットでカメラをごそごそしている。これだったらNestのときもとらせてくれても良かったのに…と思いながらも撮れるだけ有り難いと思い直し、気持ちの準備をする。
間もなくBradfordが現れて、急遽決まったAtlas Soundとして演奏を始める。一人でエピフォンのギター一本で弾き語る姿は少し寂しくもあったけれど、こんな機会二度と無いかもしれない。そう思いながら慣れないデジカメをメインに必死にシャッターを切るも、どうも照明がひどい。Bradfordの後からはしっかりライティングされるも、正面からはほとんどなし。ときおりサイドから光が当てられるも暗すぎる。逆光の中必死に試行錯誤するも20分ほどのステージはあっという間に終了。

あまり自分としては納得いかずビールでも飲んで切り替えようと腰をあげ他のカメラマンをふとみると、そのうちの一人と目があった。ん?あれ?お互いに目があってあっちも、ん?と言う表情。あ!Brettじゃないか〜!Long time no see!!とハグ。そう、Brettは福岡にいた頃に知り合ったカリフォルニアンで、写真をずっと撮っていて、バンドもやっている同い年。彼主催のフリーマガジンにも何度か寄稿させてもらったこともあり、僕がロンドンに行って帰ってきて連絡だけはとっていたのだけれど、なかなか会う機会がなかったのだ。それなのにお互い同じDeerhunter目当てにフォトパスで必死に写真を撮っているなんて!こんな再開はドラマティック過ぎる、ということで次のバンドにお互いあまり関心がなかったので、一旦外へ出てコンビニで缶ビールを買ってお互いにキャッチアップしあい、飲み終わったところで場内へ。その頃にはAkron Familyはすでに始まっていた。某誌絡みのバンドだったのでひととおりとってそれなりのものが撮れてからは脇へさがって休憩。そこで周りをみると妹の友人のファビアンにも遭遇。彼は前回も来ていてCaptured TracksのアーティストやWavvesなんかも好きで写真も撮ってたりする若者ジャーマニー。そう、意外とこういうお客さんが多いのだ最近。

で、Akron Family。なぜかすごく観客が盛り上がってる。しかもPENTAXの67Nかなんかブローニーで必死に彼等を撮り続けているカメラマンとビデオクルーが3人も。批判するつもりはないけれど好みではなかったのでそのまま終了まで脇で次はどう撮ろうかなどと色々考えていた。

そしてついにDeerhunter登場。名古屋公演から着用と思われる日本語プリントのTシャツを身に纏ったBradfordが印象的。ただ前回ほどの距離感がない。ステージは横に広くてフォトピットがあるから余計にバンドが遠く感じる。これってあまり良くないと思う。写真なんてその気になればモッシュにもまれながらも撮れる。むしろフロア最前列から撮るくらいが距離的に一番撮りやすい、個人的には。ステージの高さにもよるけれど。もっとバンドとの距離を縮めても良いのではないかな。O-Westくらいの規模ならできると思うけど。

ライブの話に戻ろう。セットリスト的には前回とそれほど変わらなかった。セカンドから意外と多くやって、あと要所要所をMicrocastleから。ただ新作『Rainwater Cassette Exchange』からはほとんどやらなかった。これはちょっと残念。しかしMosesのドラムはさすが。あのタイトで力強く良い感じにグルーヴ感のあるドラミングは素晴らしい。アンコールはやっぱりAgoraphobia。やっぱりこの曲は素晴らしい。こんなに切ないのにあがる。シューゲイズだとかなんとかでくくる人たちにはきっとわからないと思うけど、彼等はそんなんじゃない。もちろんKevin Shieldsを好きなのはしっているけど、全てをそこに結びつけていくのには抵抗を感じる。Bradfordもいっていたけど、彼等の音楽はもっと色んな音楽をコラージュしたものだ。まぁ、そういう見方をする事にあまり意味はないだろう。単純にメロディが良くてラフな感じがあって媚びてない、そういう音楽が僕は好きなだけ。

Bradfordはたいそう日本が気に入ったらしい。MCでお客さんに何かを問いかけてそれを英語で返されると「No English!」とかいって、「もうどこへも行きたくない。ここにずっといたいよ」なんて言ってしまうほど。もちろん多少のリップサービスはあるとしても、そういってくれると素直に嬉しい。また来て欲しいなぁ。ほんと、とっても充実した2週間だった。


完全撤収ぎりぎりに快く写真撮影に応じてくれたMoses。

諸事情によりライブの写真はアップすることができないのだけど、本当に良いライブをみせてくれたことに心から感謝してます。あ、Natちゃん、Takaちゃん、カセットは確保!ただサインをしてもらう時間がなかった。ゴメンよ〜。

2009年6月8日

Dark Girlish Religion Mix - June 2009



Dark Girlish Religion Mix - June 2009
(download)

1. Destination Moon - Ames Brothers
2. 'S Wonderful - George Gershwin
3. I've a Strange New Rhythm in My Heart - Artie Shaw and his New Music
4. Honey Love - The Drifters
5. Ain't That A Shame - Fats Domino
6. It Should've Been Me - Ray Charles
7. Send Me Some Lovin' - Little Richard
8. Sure To Fall - Carl Perkins
9. Don't Fence Me In - Bing Crosby and the Andrew Sisters
10. Dinah - Thelonious Monk
11. On The Sunny Side Of The Street - Willie Nelson
12. Sorry But I'm Gonna Pass - The Coasters
13. I Just Found Out - Johnny Burnette
14. One Pill To Survive - The Weakends
15. Down And Out - Black Lips
16. Winner's Blues - Sonic Youth
17. Singin' the Blues - Allen Toussaint
18. Under My Thumb - The Rolling Stones
19. L'espace d'une fille - Jacques Dutronc
20. Don't Ever Change - The Crickets
21. Moon Baby - Bo Diddley
22. Lonesome Tears In My Eyes - Johnny Burnette
23. Later For You Baby - Guitar Slim
24. Think Twice Before You Go - John Lee Hooker
25. Bottleneck Blues - Weaver & Beasley
26. Brazil - National Philharmonic Orchestra Of London
27. Twilight Time - The Platters
28. Smoke Rings - Casa Loma Orchestra & Glen Gray

いつもよりもさらに過去へ遡った今回のミックス。
50年代から60年代半ばまでを中心にオールドタイミーな選曲です。
今日はAtlas SoundとDeerhinter観に行ってきます!
詳しいことはまた後日。

What we wear in summer 09

私たちが今気に入っているアイテムをランキング。


10:子ども用靴下

これはMatalanで買った3足セットの小学生用。レースのヒラヒラ付き


9:リネンのドレス

フレンチアンティークの刺繍やクロシェットの施されてるものが一番カワイイ


8:コットンのケーブルニット

これはやっぱりオックスフォードシャツとセットでよろしく


7:編みこみのベルト

ビンテージのからラルフまで、皮のや麻の素材とか何本あっても便利よね


6:オックスフォードシャツ

洗えば洗うほどイイ感じになるしね


5:Summer Plaids

きれいな色の混ざったやつを選びましょう


4:パッチワークキルトもの

クッションや枕カバー、巾着からカバン、布団掛けと何でもキルトを見つけると買わなければ気が済まない…


3:Seersuckerモノ

まさに夏!上下でな


2:スーベニアスカーフ

タカちゃんと店で取り合いになることも

1:Sperry's Top-sider

これはタカちゃんの


2eyeのヤシの木柄。ナイキで働くルードボーイの子にベタ褒めされた


クラシックBoat!



Ked'sやVansのクラシックなデッキシューズも捨てがたいけど、今年は前々から公言していたSperryがダントツ1位だぜ!

2009年6月7日

Deerhunter at Shibuya O-nest



4日は待ちに待ったDeerhunterの初来日ワンマンライブ。
6時開場7時開演というなんともはやい…
最前列を確保したかったので6時過ぎには会場入りして物販でRainwater Cassette ExchangeのカセットとTシャツを買ってからフロアへ行くとすでに前から3列目くらいまで埋まっていた。どういうことだろう、そんなに人気がある気配はなかったのに。撮影許可を貰えるよう某誌に交渉していたけれど、レーベル側が自分達が用意した人以外には許可は出せないということで写真をオフィシャルで撮ることはできないのでまぁいいかと思いながらまずビールを飲みながら開演を待つ。予定の7時頃にはフロアは満員に。

20分過ぎくらいに遂にメンバーがステージに現れる。拍手と歓声で迎えられBradfordが日本語でひとこと挨拶して演奏が始まる。一昨年ATPで観たときはまだ5人だったのだけれど、いまは4人。よりシンプルなロックバンドという印象だ。ギター二人にベースとドラム。演奏は特別うまいとはいえないものの、必要充分。音源とは違ったアレンジがされていたりしてハッとさせられたり、タイトでしっかりしたビートをたたき出すドラムが凄く良い。しかもドラマーのMoses Archuletaの着ているATLANTA Tシャツが格好いい!最近コリアンが熱いな。普段はほとんどこういうことしないんだよとBradfordはいっていたが、Mosesがアンニョイハセヨという挨拶をしていた。Lotus PlazaのLocket Pundtはおとなしい感じで淡々とギターを弾く。ベースのJoshも基本的には淡々と演奏している。Bradfordはやはりフロントマン的にバンドをひっぱっている。

基本的には『Microcastle』と『Rainwater Cassette Exchange』からやるのだろうと思っていたけれど、実際には『Cryptograms』など以前の曲も意外と多く演奏した。個人的には今の感じでのラインナップを期待していたのだけれど、初めての来日ということもあったからか、少々残念。『Microcastle』をまるまるやって欲しかったなぁと少し思ってしまった、贅沢にも。途中、Bradfordが日本特有のおとなしいオーディエンスに戸惑い、Orchidがどうのこうのとかyou're the lightとかなんだか意味がよく理解できないことを色々いっていたのだけれど…それから少しずつお客さんも温まってくるかなと思ったが、やっぱりまだまだ。それでも『Cryptograms』から「Strange Lights」をやり始めたときにはさすがに鳥肌が立った。このアルバムで一番好きな曲だし、『Microcastle』との架け橋的な曲だと思っているので、なんだか思い入れのある曲なのだ。それで一段とテンションがあがる。

『Microcastle』からの曲も増えてきて、ついに新しいのをやろうといって「Rainwater Cassette Exchange」と「Famous Last Words」を続けざまにやってくれた。これにはやっぱり感動。せっかく今出ている新作があるのだからそれを聴けないのはやっぱりもったいない。個人的には凄く好きなこのEPだから本当に、やっときたかという感じだった。日本ではやっと『Microcastle』の日本盤が出たところなので、やっぱり多くの人はまだ新作EP『Rainwater Cassette Exchange』まで到達していないような感じを受けた。

それからアンコール。やっぱりここできたかという感じで「Agoraphobia」。アルバム中一番人気であろうこの曲。「Cover Me Slowly」からの流れでそのまま「Agoraphobia」へ繋がるというアルバムと同じ流れ。アレンジは若干ライブ仕様にされていてこれまた心憎い。これで会場も一気に沸く。そして最後にはBradfordがお客さんをステージに引き上げてギターを弾かせたり、一緒に記念撮影をしたりし始めた。すると一人二人とオーディエンスがステージへ上りはじめ、Bradfordと記念撮影を始める。これが次から次へとでてきて、ステージの上では大記念撮影会が繰り広げられることに。これはちょっと異様な光景だった。だってこれまでBradfordの呼びかけにもほとんど反応なかったのに、それが今やもうはしゃぎまわってBradfordとの記念撮影の順番の先を争っている。それでもBradfordが凄く嬉しそうだった。体調が良かったのもあるのだろうけど、初めての日本でのライブというのとやっとお客さんが自分からライブに参加してきてくれたというのもあったのかもしれない。満面の笑みで記念撮影に次々と応えている。そして最後に「このあとあのテーブルのある場所でサインとかするからよかったら来てね!5分後に行くから!」といって終演。

なんか不思議な盛り上がりをみせて終わったけれど、以前観たときよりも遙かに良いライブだったと思う。自分達が好きでやっていることが認められてきているという勢いみたいなものも感じられるし、かといって勘違いするでもなく素晴らしい作品を作り続けている。そんな旬なバンドの旬な瞬間を楽しむことができた。

フロアをでてラウンジでライブ後の一杯、二杯をしてからBradfordを発見。しかしサインと記念撮影のためにしっかりと列ができていた。でもどうしても一言話したかったので我慢してその列に並んで順番を待った。そしてようやく順番が来てカセットにサインを書いてもらう際に、通訳を引き受けているレーベルの英国人(たぶん)がさっさと終わらせようとするのを遮り矢継ぎ早に、ライブが最高すぎたこと、先日インタビューをさせてもらったこと、ロンドンで友達が観に行ってめちゃくちゃよかったっていってたよってことを話すと、「あ〜クッキーシーンね!なかなか面白いインタビューだったよ」と。そしてロンドンでのことも覚えてるよと。その会話の間にカセットにさらさらとサインをしてくれて、1本だけしかしてもらう時間がなかったのだけど、あとでそのサインをみてみると、「インタビュー有り難う」と書いてあった。あ〜、なんて良いヤツなんだよBradford。なんだか夢の様なライブだった。

そうそう記念撮影大会のどさくさで持ってたGR1とT3で矢継ぎ早にフィルム1本くらい撮ったので、現像上がってきたら追加で載せるつもり、こっそりと。みんな撮ってたからいいでしょ?


そうそう、来日直前のインタビュー、O-nestでのライブレポート、Rainwater Cassette Exchangeのレビューなど、次号にはDeerhunter関連の記事を沢山書かせてもらったので、よかったらチェックしてみてください。もしかしたら8日のライブ関連のものも間に合えば突っ込むかも。ここ2週間ほどはDeerhunterづくしです本当に。

2009年6月4日

Double denim is dead

そう、Incoqnekroのアルバムがヤバすぎて全く用意の進まない私を見かねたタカちゃんが家まで迎えに来てくれ、いろいろと面倒を見てくれたおかげで何とか時間内にカムデンはElectric Ballroomに辿り着く。
裏口を見つけて中に入り、ツアマネのマーティンやマネージャーDanと話したりしてタカヨンが来るのを待ち、サウンドの人にブースどこー?と聞いてあがってみると、おーーーいCDJしかセッティングされてないじゃん。そいつに「あのー、ヴァイナルしか持って来てないんスけど…」というと露骨に驚くオッサン、「ああ、多分どっかにしまってあるからちょっと待ってて…」とホコリのかぶったターンテーブルを持ってきた。マジで最近はヴァイナルってそんな扱いなわけ?!とミライに大きな不安を感じる乙女ふたり。

ていうか言い忘れてた、”ロンドンのBlack Lipsファンってなんか凄くダサいんだけど大丈夫?”と一般層に思わせたいが為だけに始まった私の脳内企画、みんなでダブルデニム。友達周辺にはモチロンのこと、ジョンにも言ってたし、酔っぱらってメンバーにも「カムデンは私たちカナディアン・デニムスーツでいくから!」って漏らしたりしてたのね。
有言実行がモットーな私らギャング、もちろんありったけのデニムを身につけて登場。ラインナップはわたし、タカちゃん、タカヨン、RowenaにLois。会場内での浮き具合が既にハンパない。
知らんぷりして外でタバコ吸ったり、BLのツアーバンの窓に落書きしたりして遊んでいるとLevi'sに服を貰いにいってたメンバーが帰ってきて、ColeとIanがまずこの異様な光景にいち早く気付く。「なんかおかしい… わーみんなデニムスーツだー」と何故か大喜びの2人だったが、言ってるCole本人の出で立ちもトリプルデニムである。レベル高すぎだって。指摘すると「えっ?あ、マジだっ!」と本気でビビっている様子。


Coleとはお互い昔からしてるピラミッドのペンダントまで偶然お揃いでキモい

Ianが奇妙なデニムのチョッキを日頃無闇に愛用しているのは周知の事実なので、私の計画を忘れてたとしてもお揃いになるのは想像の範囲内だった。けどJoeとか前日ちょろっとデニム話をしたら「そんなオサレなことはできねー」とか全く興味無さげでつまんなそうな流し方をしてきたから、なんてノリの悪い!まーでも普段からこの人デニム着てるとこ見ないししょうがないかって諦めてたのね。
で、しばらくビール飲んでチルしていると、Vansから送られてきたというおっきな箱を担いで楽屋に威勢良く入って来たのは… なんと全身デニムのJoe Bradley!うーんやってくれるでないの!


それについてはあえてお互いノーコメントという意味不明な美学を貫くことで生まれた新たな友情

遅れて現れたJohn KangもVansお楽しみ袋に入ってたダサいデニムシャツでなんとかギャング入りを果たし、たまたま何も知らずに登場したVice編集長Andy Capperもデニムジャケットにジーンズというミラクルで仲間に認定、バックステージ全体がデニム過多で香ばしくなってきたぞおい。

グリンゴのステージ後に私とタカヨンのDJ。一発目にKing Khan&BBQをかけたらどこからともなくJaredが現れ、一瞬消えたと思ったらビールを3本必死に楽屋からシャツの中に隠して持って来てくれて狭いブースの中で一緒に乾杯をする。こんなにサービス精神旺盛なジャレッドを私は初めて見た気がする。


Jaredにだけデニム連絡網が行き届かず今回完全仲間外れ。ごめん…

すぐにMika Mikoのステージ。フロアに降りて見物してラスト数曲でブースに戻るとそこには大量のミミズを手にしたAndyが待ち構えていた。


このスーパーの袋があやしい


袋の中身。弁当にしか見えん


しかし中には大量にうごめくミミズが入っていた!

Mika Miko終了後からBlack Lipsが始まるまでのDJをこなし、ライブを前で見ようとフロアに降りるといろんな人に褒められる。みんなサンキュー☆
前方のモッシュ具合が酷くなりすぎたのでブースに逃れるとミミズエフェクト待機中の寂しいAndyに捕まり、のちのセット全てを彼と共に見ることに。

アンコールなのにJoeが見当たらなかったらしくステージ上で言い合いになるColeとJared、通りすがりのドラマーJohn Kangにドラムを叩かせて、やるはずだったBoomerangではなくStone Coldをプレイ。ていうか怒ったJaredも1音目でベースを置いて楽屋に下がってしまい、Cole、Ian、Johnという全く持って意味不明なメンツで何とか一曲やり遂げて幕が閉じる。
どうやらその後バックステージではJaredとColeが殴り合いのケンカになってるとかで大騒ぎだったらしいが、私たちはサウンドの人に「なんでもー音下げちゃうのよーう」と文句を言うのに忙しくて全く気付かず。ていうかケンカしてるはずのCole、なんか一瞬ブースまで来て「ねえ!まだDJ止めないで!音楽かけててっ!」と言い残してまた風のように去って行ったけれど。
そんなこんなでメタクソな終わり方だったライブ。ウチらもサウンドマンとこれ以上やりあってもしょうがないと思い、またJohnのグッズ売り場に行ってしばらく遊んでから、もー仲直りしたかなーと楽屋に戻ると思った通りみんな完全にチルしてる。
外でデニムクルーの集合写真を撮ろう!とギャングを集めたら10人もいた。


わたしのデニム計画の集大成。かなりワルそう

その後ガヤガヤとアフターパーティーのあるProudに移動し、それなりにソーシャライズし、酷く酔っぱらい、2時頃ヨーロッパに出発するボーイズとお別れをしてLoisとキャブを拾ってなんとか家に辿り着く。なんか楽しかったけどやっぱロンドンのショウってリラックスする暇ないしパーティーもすごいハードだしで疲れたなー。
とりあえずこれにてダブルデニムクルーも解散です。次に向けてまた新たなオモロ企画を練らねば。