2009年12月29日

Japan here I come

お仕事で30日の朝から東京です。
多分しばらくいることになるので、会える人は会いましょ!

クリスマスはひたすら映画鑑賞をしながらAlおじいちゃんと長電話をしたりしていました。
昨日はタカちゃんとごはんをたべながらずっと芸術に関わる人たちはもっと物知りじゃなきゃっていう題目でディベート。

そして今日は仕事の引き継ぎと電話会議でショップはおおわらわ。
やっと帰宅してすぐに荷物を適当にトランクに放り込んで今はWest。明日の朝一で発つわけです。すぐロンドンには戻れないらしいのでタップのクラスもおあずけだし、行く予定だった映画もジャズも観に行けなくて悲しい!

2009年12月25日

Wish you a Merry Christmas!



12月。
もうすぐクリスマスだなぁ、と、街のクリスマスイルミネーションを見て思っていた日々もつかの間、
もう ’その時’にいる自分。



日本にいると31日大晦日に感じる1年の終わりなのだけれど、
ここロンドンにいるとこのクリスマスの時に1年の終わりを感じてしまう。


2009年は、考える年だったような気がする。
何をしても、失敗はしないけれど大成功もしない感じの年。
それでも、いろいろな人に出会いいろいろな物を見て聴いて聞いて読んで
それを考えて吸収して。
自分にとって大切なことだったり好きなことだったりにピントを合わせた日々だった気がする。
ジェットコースターに乗っていて楽しい!という感じではなかったけれど
縁側で日向ぼっこをしていて幸せ!という感じだった。



周りにいる大切な友達、家族、大好きな人達、そしてNat & Masatooへ。
いつもいろいろありがとう。
これからもどうぞよろしく。

2009年12月15日

Time past too fast



Dark Girlish Religion Mix - December 2009
"Cold But Warm Mix" (download)

1. Northern Sky - Nick Drake
2. Snow Days - Real Estate
3. It's Cold Outside - The Choir
4. Trail Of The Lonesome Pine - Link Wray
5. Skiing in the Snow - The Beach Girls
6. I'm Gonna Be Warm This Winter - Connie Francis
7. Cold, Cold Winter - The Pixies Three
8. Ski Surfin' - The Avalanches
9. Hit The Snow - The Aislers Set
10. Aprés Ski - Memphis
11. Snow Girl - Haircut 100
12. Holiday Hymn - Vic Godard & The Subway Sect
13. Sleighride - Lio
14. Let It Snow - Los Straitjackets
15. Everyones A Kid At Chirstmas Time - Stevie Wonder
16. Blue Christmas - Bright Eyes
17. Snowflakes - The Honeys
18. Sketch For Winter - The Durutti Column
19. Maybe This Year - The Wailers
20. Snowfall - The Avalanches

今年は我慢の年だったかな。
といってもまだ自分の生活に余裕を持てるほど
仕事に慣れてもいないので、来年も修行の年になりそう。
なかなか自分の時間がとれないのは仕方ない。
もうしばらくは辛抱しないとなとは思うけれど、
やっぱりたまには思いっきり自分の趣味に没頭したくなる。

職場が新宿なので、はやくあがればユニオンには行けるので、
月に何回かはレコード漁りが出来るのがせめてもの救い。
でもレコード屋の袋をもってる人が本当に少なくなったな。
特に若い子が全くと言って良いほどいない。新宿だからか?

そういえば、この前仕事帰りに「イングロリアス・バスターズ」を観てみたのだけど、やっぱり自分にとってのタランティーノはレザボア・ドッグスとパルプ・フィクションなんだなと改めて思った。決して面白くないということはなかったのだけど、これから先、また観ようと思うか、DVDまで買って手元に置いておきたいかと思うかな、という感じだった。それより予告でやっていたテリー・ギリアムの新作のほうが興味があるな。

あ、あとATPのDVDを買って、これがなかなか良いのでオススメです!

2009年12月4日

Autumn/Winter Special

ロマンティックでマジカルだった秋はもうとっくに過ぎ去って、寒くて厳しいけどクリスマスツリーやイルミネーションが華やかな冬がやってきました。

というわけで私たちとフレンズの今季秋冬クローゼットの一部を紹介。

秋口にFunny Faceのヘップバーンが履いていたようなシガレットパンツを買って、毎日のように履いていた頃の格好。
黒はあまり着ないんだけど、時にはブラックのタートルとベレー、ペニーローファーを合わせてクラシックなビートニックスタイルってのもアリ。
そういう時は一色クリームとかマスタード色のスカーフや手袋といったアイテムを入れないと、あえて黒を着ているというより、普段から黒しか着ない人みたいになるので注意。


Late50sフレンチマリンスタイル

- バジャブルーのVintageジャケット:Paper Dress
- Breton Top:St. James
- ブラックのシガレットパンツとドレスソックス:Marks&Spencer
- キルトタッセルローファー:Regal
- シルクのVintageマリンスカーフ:おばちゃんち


次は10月くらいかな、仕事帰りにそのままShrinesを観に行った時の格好だからほぼ全身American Apparel。
このスカート、こういうの作ってってプロダクションチームに言ったら出来上がってきたんだけど、丈が惜しい。もうちょっと長ければよかったのに。


ダブルSeersucker

- Seersuckerブレザー:Ralph Lauren
- ボタンダウンシャツ、ネイビーのV-neckニット、Sheersuckerスカート、Pale pink色のシームタイツ:American Apparel
- Vintageタペストリーバッグ:おばちゃんち
- クリーム色のCourt Shoes:Church's
- Lipstick:Chanel #18 Rouge Noir


そして今日は昼間グリニッジのパブでジャズを観ておじいちゃん達と飲んでから、タップのレッスンに行って、帰りに友人マイケルのグループ写真展オープニングに顔を出した。
外はもう完全に冬だし、雨もパラパラ降るしで沢山着こまないとやってらんない。こういうトレンチは本当にロンドンっぽくて好き。カラシ色、青、紺、茶2色、ペールブルー、赤ってカラーブラインドかよって感じだけど全部自分の中では完璧にかみ合ってるコーディネーションなんだな。おじいちゃん達には褒められた。
今ベルベットのリボンを髪や首に巻くのが自分の中で大流行中。


Classical Ivy

- トレンチコート:London Fog
- カラシ色のカーディガン、Tweedのスカーフ、茶色のグローブ、スーベニアスカーフ、タペストリーバッグは全部Vintage:おばちゃんち
- French Blueのベレー帽:American Apparel
- Pale Blueのカシミアツインニットとウールスカート:Brooks Brothers
- Pale Pink色のバレエタイツ:Freed
- ベルト:Ralph Lauren
- TanのCourt Shoes:Barker
- ネイビーのベルベットリボン:John Lewis
- Lipstick:Chanel #60 New York Red


私が一瞬で一目惚れした天才ジャズギタリスト、Martin Wheatley。
もうね、タータンツイードのタイに完璧な丈と太さのタン色コーデュロイパンツ、レザーブーツって茶色の使い方が本当に上手。写真は撮れなかったんだけど、上に着ていたネイビーのコートもカレッジスカーフもハットも全て完璧。
格好がモロそれっぽいので訊いてみたらやはりかなりの78回転レコードコレクターで、しかもロンドン中探し続けていたのになかなか見つからなかったPre-warブルース/ラグ奏者であることも判明。
こんなにも完璧なのにもうすぐ2度目の結婚をするらしい。悲しい。


まるでロバートクラム


そして私たちのヒーロー、Al Wynetteおじーちゃん。めちゃくちゃダンディーである。
この人も色合わせの天才で、ツイードのタイにツイードのジャケット、中にはタンのカーディガンも着ている。
グレーと茶の組み合わせはかなり難易度が高いんだけど、ほんとにサラッと着てるところがすごい。
最近食事療法で体重が結構落ちてしまったらしく服のサイズが合わないといって嘆いていた。可愛いサスペンダーを愛用している。


男の人って羨ましい


さてここからはタカちゃんにパス。


今秋毎日着ていた、60sのヴィンテージレインコート
襟の下にボタンが付いているのでフードもあったはず、インナーもあったはず、なのだが・・・。
白いタイツと茶色の靴でも、黒のタイツと黒いローファーでも合う。
手作りのおけいこ鞄、ベレーを合わせたり。
もちろん、ジーンズやズボンでも合わせてました。
この丈のコートって、大好きなんだよなぁ。もう、薄くて真冬には着れないと思うと寂しいアイテム。


‐茄子紺色のコート:日本で買った。約5年着てる
‐バック、スカーフ:おばちゃんちで買った
‐オレンジコーデュロイのズボン:Turnbull & Asses
‐タン色の紐靴:Russell & Bromley
‐French Cottonのブラウス:丈は短いけれど細部にわたって可愛い
‐タン色のベルト:古着屋で買った
当時、ちょっと頑張って買ったコートだけれど今でも普通に着れるのがすごく好き。そういう風に買い物をして愛用していくのはいつまでも変わらないと思う。



サヤカちゃんと偶然にして、同じような靴を履いていたある秋の日
靴:Freed
チェックのコットンドレス:おばちゃんちで買った


そしておともだち!


Ralph Laurenのレディスのネルシャツに、ジーンズ。雨降りだったから長靴で。
そして「この紺のも、いいよね。」と言いながらLavenhamのチェックのキルティングジャケットを自慢してきたケンちゃん。
サイズが同じような私達は、いつも家で逢う度にお互いの服、特にジャケットの試着交換会をしてしまう。そして、自慢大会になる。。。。


Lavenhamのきれいな水色キルティングジャケットに、白いケーブルニットのマフラー姿のキヨくん。
新しい洋服を買う度にお互いに見せあい、いいでしょ。いいでしょ。の言いあいをするのだが、今回も見せてくれたこのジャケット、な、なんと10ポンドとのこと。バーゲンですね。


誕生日のサヤカちゃん。ヴィンテージのブラウスにすみれ色のニットを着て。他人の家の玄関なのになぜか我が家のような顔してる。
逢う度に、「何々って、素敵よな。」「そうそう、それってさ~。」と、洋服の型のこと、色のこと、生地のことなど話しに花が咲く友である。貴重。


ヴィンテージの小花柄のドレス姿のサリヒちゃん。
写真では伝わりづらいけれど、白の丸襟、ワンピースの型も素敵。いつもドレスしか着ない。家で寝るとき、何着てるんだろうか?と、いつも思うがまだ不明。だって、そのままねちゃうんだもん、うちに来ると。


ジャケット・コートが大好きな私にとって寒いけれど秋/冬は、洋服を着るのが楽しい季節でもあるのです。寒さをも楽しまないとね。

2009年11月30日

wearing clothes like Hulot!!!



第何回目なの?か、”映画を映画館で観よう会”を開催。
あいにくの雨降りの日曜。at BFI。
今回は、Jacques Tatiの'Playtime'を、フレンチ同好会仲間のさやかちゃんと2人で。

映画の前に早めに逢って軽くランチしたあと、シネマに向かう。入口の前には、入場を待つ人々。前の回は子供映画だったのか親子連ればかりがうようよと出てきたのに、この映画にはなぜかご年配の方が多い。それもおじいちゃん。一人だったり、夫婦だったり。
”昔を思い出して、'Playtime'を再び観に!”といった感じなのだろうね、と二人で妄想する。
入場後、あれれ?入口に大勢いたはずのご年配の方々が周りにいない。なぜ? きっと、もう、張り切って前売りで良い席を買ったから、私たちの座っている微妙に悪くはないけれど完璧ではない席の周りにはいないのだろう。残念。
と、思ったら、前の1列は、10人前後の集団、若干20歳前後。ギャングのようで、楽しそうである。(これ、やりたい。と、いつも思うのだが休みが合わない・趣味が合わない・などなどの理由でまだ実現されず…。いつか、必ずやるけどね。)私たちの目の前に座っていた子のツイードジャケットに目が釘ずけになっていたら、私の隣の同好会仲間も、同じだったようで、映画が始まるまでしばしその子を観察。

映画もしっかり堪能。ヴィデオ(DVD)で観た時に感じなかったことや、一人で観たときに笑わなかった場面が笑えたり、とか、空間の広さとか、色合いの素敵さもさらに感じつつ。
終わった後に、あーだこーだ、と、好きだった場面とか事とかを話すのもやはり楽しい。

この映画に出てくる紳士達の格好!絶妙な丈のズボンに靴、そしてその間を埋める靴下。型の完璧なコート、そしてハット。いい時代です。


で、私たちの前に座っていた子。茶系のツイードジャケットに、同系色のニットスカーフ。で、その上、ちゃんと見たら、その上には、茶系のツイードコートを着て、杖を手に(雨なのに、傘じゃないってなに?)帰って行った。まさに、こんな感じのコート。

次に見かけたら、無意識に声をかけてしまうでしょう。写真、撮っておけばよかった…。


映画館で映画を観る、特に昔のものが、その何日間かしか再上映されない時に、ちょっと自分なりにその映画に向ける愛情を表現するのって、素敵。
そんな私も、誰にも判らないであろうが、パリのスーヴェニアスカーフ、巻いてたりしてね。

2009年11月25日

Winter Secret ( make a wish to santa claus! )

もう冬ですね。

ということで周りには知られたくない、今年とっておきの冬シューズをサンタにお願い!


Belgian Shoes

お値段300ドル也。
スウェードかクラッシュベルベットが特に最高。

もちろんメンズが履いた方がカッコイイに決まってるけど、これは履く人を非常に選ぶシューズなので
よくわかってないコーディネートで履いたら赤っ恥をかきますよ。恐ろしいですよ。

私は街を歩くとき下ばっか向いて歩いてるんだけど、この靴を上手に履いた男の人が居たら足下だけで惚れる自信あります。
あと男の人のローファーxアーガイルにもめっぽう弱いです。ここメモっとくように。

それにしても去年はRussell&Bromleyタッセルローファー、Sperryのボート、Barbourのコートなんかが被害を被ったけど
ホントみんななんでこんなにタイムレスでクラシックなモノを流行だけで買ったり捨てたりするんだろーかマジで。
撃ち殺してやりたい衝動に何度駆られただろう。ねぇタカちゃん?

2009年11月23日

頭の中で回っていた言葉



先日、古くからの友に約5年ぶりに逢った。
初めて自分だけのカメラを手にした頃に出会った友。いっぱいいろんな話をし、いろんなところに遊びに行き、見、いろんなものを一緒に食べた。私が日本に居た時に、いっぱいカメラを向けた相手の一人でもある。

「変わってないね。」と、お互いになんのブランクもなく、相変わらずのテンポで、話をした。”変わっていない”とは、もしかしたら、人によっては良くない印象を受けるのかもしれないが、私とその子の間では、”出会ったころから人として惹かれたあなたの部分は変わっていない。”という、とてもpositiveな言葉である。



週に1回は買うつもりがなくても、ついつい顔を出してしまう私のクローゼットのようなお店に足を運ぶ。
なぜ?って、ただ単純にそこに置いてあるものが好きだから、ということだけではなく、そこにいるおばあちゃんとその息子に逢うのが好きだから。
他愛のない話しかしない。とも、言えるが、他愛のない話をする、それが好きなので。彼ら、特におばあちゃんは、私の好きなものを知っているから、例え購入しないにしても、「これ、見て見て!すごく素敵な30年代のドレスじゃない?」とか、「これ、素晴らしいスカーフでしょ?」とか見せてくれる。そこから広がる会話は、私をほっこりさせてくれるのだ。

今回もまた、お酒を2杯飲むくらいの値段の買い物をしてしまった私。帰り道でニヤけてしまっていたのは言うまでもない。



いつも行く写真屋に、ここ最近出向いていなかったのだけれど、久しぶりにフィルムがたまったので出向いた。
「元気にしてた?最近忙しい?」と、お互いに最近の生活をちょっぴり話す。話すといっても、私の生活は彼が現像しているそのフィルムの中におさめられているので、バレバレである。
「このおじいちゃん達のバンド、いつもキミの写真に写ってるよね。いつも観に行ってるの?」といった具合。
おじさん:「明日仕事?」
私:   「うん、明日も仕事。お金稼がないとね。」
おじさん:「そうだね、仕事して稼がないとね。で、いっぱい写真撮りなよーー。」
と、店を出た。

「いっぱい写真撮りなよ。」が、私の心には、”いっぱい写真撮ってね。それで、また出しにきてね。僕も仕事になるし。何より、キミがまた店に来てくれるから。”と聞こえたのは幻聴ではないはず。



毎週金曜に行くpubがある。そこで演奏しているおじいちゃん達。
なぜかは自分でもわからないが、かれらと、沢山はうまく会話ができない。できない、のか、していない、のか・・・・。
この間、その一人が私にこう言った。
「いつも、写真撮ってるよね。何撮ってるの?いつも、一緒じゃない、僕らは。」
私は、「いつも一緒じゃないよ。毎回違う。だから撮ってるんだもん。」って。
「見てみたいなぁ、その写真。」と言われた。
もちろん、2,3mのところからカメラを毎回のように向けられているのだから、撮られていることは知っていたのだ。

”まずは僕からちょっと遠くにすわって。僕はキミを横目で見るけど、キミは何も話しちゃだめだよ。だって、言葉は誤解のもとだから。でも、日を重ねる毎に、キミはちょっとずつ僕の近くに座っていいからね。”
まるで、星の王子様で、キツネが言ったことを自然に行動していた私。

「また来週ね。それまで元気で!」
その言葉を聞く度に、1週間頑張ろう。って思えるのです。



毎日の生活の中で起こる小さな出来事や交わされる些細な一言に幸せを感じれる今日この頃。

2009年11月6日

The Savage Club

ちょっと今日はありえないくらい面白い一日だったので忘れる前に日記にしておきます。


まず朝ショップからの電話で目が覚める。なんか勤務店を変えないか、という打診だったのだけど一番好きなエリアなので時間などの条件さえ合えば行ってもいいかな、とかコーヒーを煎れながらボーっと考える。通勤ちょっと面倒になるけどね。

そして買ったばかりのDVD、Stormy Weatherを観ながら何本がメールの返信をして昼過ぎにJazz Bandを見にグリニッジまで行く。
久々に顔を出したのでみんな(何度も言うけど全員老人)が元気にしてたか?と色々心配してくれたり、来るって言うから席とっといたよ、って一番前の常連席をリザーブしておいてくれたりして、なんかこんなに優しい人たちに囲まれて自分は本当に幸せ者だとつくづくおもう。

ちなみにクラリネットのNickは「君も風邪?多分私が移したか君のが私に移ったかどっちかだね、今日はあまり調子がよくないみたいなんだ」と言っていたが、その割にはWolverine Bluesを完璧に吹ききっていて、それがあまりにもカッコいいアレンジだったからまたしても惚れ直した。本当にこの人には長生きして欲しい。

そして終了間際に「会社に行く途中に寄った」といいながら現れたバンジョー奏者Nick Singerと目的地が同じ方向なので一緒に帰る事にし、成り行きでそのままAngelにある彼の会社へ社会科見学に行く。
というのもこの人、セミプロのミュージシャンでありながら科学者の顔も持つ興味深い人で、Angelにある小さな会社で代表を務めているのだけどその会社ってのがロボット制作をしている会社なのだ。
Nasaとか国軍事関係をクライアントに持ついわば最先端のロボット技術会社なのだが、そのオフィスは至って普通。というか普通以下。道ばたにある曇りガラスのよく判んないテナント店舗、もしくは不法ポルノ店?といった佇まいである。会社名も外に出ていない。
しかしそれは勿論外見でどんな会社か判ってしまうと強盗に入られる危険性が高まるからという理由で不法ポルノ店的店構えなのであって、一旦中に入ると14人のトップブレーン達がそれぞれのデスクでICチップを手作業で作ったり、ロボットに向けて発信する電子プログラムの構築などをコツコツと行っていた。
ちなみに作業場に入る前、機密関連の契約書にサインさせられたのだが、心配しなくても何やってるかまるで理解不能なんで大丈夫っす。

十分にロボット制作現場の見学及び博士レベルのオタク達の熱弁を聞いたあと、Nickとまた後で飲みに行く約束をして一旦ビデオを返して、おばちゃんの店でスカーフと帽子を買い、それからタップのクラスに出席するためCovent Gardenへ。
今日のTapはいつもと同じ先生が本当に初心者用にレベル設定してくれたクラス。基礎中の基礎「シャッフル」の練習から始めたのにも関わらず、一時間後には生徒6人全員がタイムステップを踏めるまでに成長しているというミラクル発生。本当に良い先生なんだと思う。一人一人にちゃんと時間をかけて出来るようになるまでアドバイスをくれ、音楽と合わせたときのカウントの仕方などテクニック以外のことまでわかりやすく説明してくれた。Derek Hartleyという先生です。大好き。

クラスが終わってからFoylesで本を一冊買い、Nickと飲みにいくためバスでChalk Farmまで向かう。が、Foyles前のバスストップで小説家だと名乗る中年の男の人に「あなた珍しいほど素晴らしい格好してますね。今とある調査の仕事で普段あまり人がしないことにチャレンジしてくれるモデルを探してるんですけど、是非やってくれませんか?報酬は沢山出ます」と話しかけられる。
「色んな事って何しなきゃいけないの?」と聞き返すと「例えば街では皆、靴を履いて歩いてますよね。そこを靴無しで歩いてみて周りの反応を見る、とかそういったチャレンジです」という。なんじゃそりゃ。
「えっと、街を靴なしで歩くとかそういう自分の中で大切にしているモラルに反する事は凄くストレスになるのでできません」と断ると「少し頭の回転の良すぎる方を相手にしてしまった。残念ですが諦めます」といってその男は去って行った。

そんなよくわからん足止めをくらいつつ、やっとChalk Farmにある目的地のパブに着くとなんといつもやってるレギュラーのニューオリンズ・ジャズバンドじゃなくすっげーダッサいプログレジャズみたいのがやってる!ありえん!
ということで2人して無言で踵を返し、「どこ行こうか?100Clubに行く?あーでも今日は良いバンドじゃないね」なんて言いながら夜道を腕組みしながら歩いていると、急にNickが「あ!じゃあSavage Clubに行ってみない?会員なんだ」といって私の服装を素早く確認、「大丈夫だ」と言い「僕のタイはエントランスが貸してくれる」と言ってEmbankment行きのTubeに乗せられる。
「ねえSavage Clubってなに?会員制のジェントルマンズクラブみたいな所?」と聞くと
「そうさ、ロンドンのボヘミアン・ジェントルマンズクラブの先駆けみたいな場所でね、いつ行っても興味深い人たちがいるから行ってつまらない思いをした試しがないんだ」という。

とにかくよく掴めないままに到着すると、なんという門構え!



というのもここはかの有名なナショナル・リベラル・クラブ。どうやらSavageはこのリベラルクラブという大きな会員制クラブの中に属するクラブらしい。
中に入るとシャンデリアのホールから上に延々とつづく螺旋の階段。
ポーターの男の人が「お久しぶりですね、タイご用意しときましたよ(笑)」となんとも気の利いた(もちろん用意してたわけではない)挨拶をして、さりげなく私のスカーフにマッチした色調のタイをNickに手渡している。
それからホールを通り、大広間を横切り、奥にある小さな暗証番号キー付きのドアを開けて中に入ると、まるで誰かの家の書庫にいるような小さくて落ち着いた雰囲気のバーで2人程男の人が飲んでいた。
両人ともNickから紹介され、片方は裁判官、もう一人は文学をしている人ということが判明。壁中が本棚みたいになってるのだが、その本は全て歴代の会員の著作物であるという。
それからお金を払えば誰でもいいというわけではなく、Savageの会員になるためにはアート、ドラマ、ミュージック、文学、法律、科学の6つの分野のうちどれかに属し、かつ会員2名からの推薦状がないといけないらしい。
とにかく空いた口が塞がらないわけだが、それに追い打ちをかけるかのようにゴージャスな階段をあがった2階にある書庫に案内してくれるNick。

うおーー!テンション上がるよこれは。メチャクチャ高い天井の大きな図書室に古い書物がぎっしり詰まっていて、座り心地のよさそうなチェスターチェアや4人がけのカードテーブルなんかもあったりしてまるで夢のようである。
天井には奇麗な模様が埋め込まれてあり、窓の外にはテラスがあってその目の前にはテムズ川、向こう岸にサウスバンク/ロンドンアイが見える。

ちょうどTop Hatの最初のシーンのような感じの部屋!時間が時間で誰もいなかったけどね。


それからまたバーに戻ってさっきの人たちに色々と面白い話をしてもらっていると、胸に黄色いバラをつけたおじいさんの会員が入って来て、「あれぇ?レディがいるぞ。今日入れてもいいってルールならわしも3人程入れたいんだがいいかい?」という。なにそれ?とNickに聞くとどうやら火曜と水曜の夜以外女性はクラブ内立ち入り禁止なんだとか。ルール違反なのかよ私!まあNickだから、ということで許されるらしくそのまま11時過ぎまでひたすら飲んで会話して、「こんな面白い所に連れて来てくれて本当にありがとう!」とNickにお礼を言って帰って来た。あー久しぶりに気持ちよく酔っぱらって楽しかったー。

2009年11月4日

from October to November

10月があっという間に過ぎて、もう11月、イメージではもう冬。お気に入りのチェックのレインコートはもう寒くて着れないのかと思うと、さみしいのだけれど、Pコートの出番がやってきたと思うと、ちょっぴり嬉しかったりもする。厚手のニットのマフラーも、タートルネックセーターももうすぐ出番です!

ここ2週間は友達の誕生日もあり(ナツミちゃん、おめでとう。サヤカちゃんも、おめでとう。素敵な歳でありますように。)、
気を抜いた瞬間に風邪を引き、
まだまだAbsolute BigginerだけれどTap DanceとBalletのクラスに足を運びだし、
今年の3月から始めていたけれど滞っていたcross stichも再開しました。
そうそう、第二回映画鑑賞会at Cinemaも友達と3人で ’絞首刑’ by 大島渚 を観に行きました。
相変わらず、
DVDを借りて映画を観たり、
なかなか進まなかったりもするのだけれど、読書をしたり、
顔なじみのお店に行って、店のおばあちゃんやおじさんとちょこっと小話をしたり、
Jazzを聴きに行って、おじいちゃん達の昔話に感動したり、かっこよさに惚れたり、
ナツミちゃんと時々起る興奮冷めやらぬ朝まで続く話をしたり、
母のやる気に満ちた趣味のお話に元気をもらったり、
昔からの友達から時々来るメールにニンマリしたり、
数少なけれど大切に思える友達と逢って話をして刺激をもらったり・・・・。
Things happen everyday aren't easy, but Life is beautiful. です。

読んだ本
・車輪の下 ヘルマン・ヘッセ
・羅生門 芥川龍之介

読んでいる本
・嘔吐 サルトル
・To kill a mocking Bird (←まだ、終わってない・・・・。)
・日々の泡 ボリス・ヴィアン


この1カ月で観た映画
・Bringing up Baby (赤ちゃん教育)
・Roman Holiday (ローマの休日)
・Breakfast at Tiffany (ティファニーで朝食を)
・Charade (シャレード)
・Paris When It Sizzles (パリで一緒に)
・Wait until Dark (暗くなるまで待って)
・Rear Window (裏窓)
・The Barkleys of Broadway
・Sunflower (ひまわり)
・To have and Have not (脱出)
・Daddy Long Legs (あしながおじさん)
・The Spirit of Beehive (ミツバチのささやき)
・Cria Cuervos (カラスの飼育)
・The Great Gatsby (華麗なるギャッツビー)
・La Dolce Vita (甘い生活)
・Royal Wedding (恋愛準決勝戦)
・Mogambo (モガンボ)
・How Green was My Valley (わが谷は緑なき)
・Play Time (プレイタイム)
・Harvey
・It's a wonderful Life (素晴らしき哉、人生!)

映画館で観たもの
・Notorious (汚名)
・Bonnie and Clyde (俺たちに明日はない)
・Death by Hanging (絞首刑)


自分が立ち止まってしまう棘みたいなものって、昔から変わっていないみたいだけれど、少しずつでいいから成長していますように。と、暮らしています。

人生においての哲学

お久しぶりです。仕事も趣味も毎日忙しくて参ります。タップもバレエも楽しく続けてるし、映画も沢山見ているよ。

ということでここ最近見た映画…

It's a wonderful life『素晴らしき哉、人生!』
Some like it hot『お熱いのがお好き』
Arsenic and old lace『毒薬と老婆』
Butch cassidy and the Sundance kid『明日に向かって撃て!』
Roman Holiday『ローマの休日』
The Great Dictator『独裁者』
Cover Girl『カヴァー・ガール』
The Public Enemy『民衆の敵』
Don't look now『赤い影』
Harvey『ハーヴェイ』
Spellbound『白い恐怖』
The lives of others『善き人のためのソナタ』

何週間か前にTubeに乗っていたら、隣に座っていた中年のジェントルマンが私のカバンから落っこちそうになってた2本のDVDを見て、「Elia Kazanの映画なんて見てるの?それ(Tree grows in brooklyn)私のフェイバリットフィルムの一本だよ」と話しかけてきたのね。
どうやらこのStephenという人、昔BBCでフィルムの編集の仕事をしてたみたいで少し映画の話をして、第三の男を観たらと勧められてメアドを教えてもらって別れたんだけど、その後映画の感想をメールしたら「じゃあ次はDon't Look Nowを観てからまた感想を送って」と言われた。
しばらくしてDon't Look Nowを観た後(本当に素晴らしく奇麗なカメラワークと色彩の映画でした)に感想をまたメールした時に、丁度お互いWest Endに午後いる、ってことでお茶の約束をしたわけですよ。
待ち合わせをしてWest Endを一緒にブラブラ歩きながらよく行くカフェに連れてってもらって色んな話をしていると、ほぼ初対面なのになんだか古い付き合いの友達のような感覚に陥って必要以上に自分の事を沢山喋ってしまい帰ってからしばし反省。しかし人の中身をここまで明快に理解してくれるこういう大人の人に会うと、歳を取るってほんとうに素敵だなって思うのよ。
そして彼が翌日私に、とお勧めしてくれた近代ドイツ映画、The lives of othersはいとも容易く私のフェイバリットフィルムになってしまうのでした。

その映画の大きなテーマでもあり、英題の参考にもなったであろうペリクレスの
“What you leave behind is not what is engraved in stone monuments, but what is woven into the lives of others.”
汝がこの世に残すもの。それは石の碑に刻んだものではない。他人の人生に織り込んだものだー
という名言は、私が大切な人たちの前でうっかりこぼす人生の指標というか哲学のようなものそのもの。私はいつも「人生の目標にすべきことは、どれだけ多くの栄光を残すかではなく、どれだけ多くの人の心に影響をあたえられるかだ」というような言い方をするんだけどさ。凄くシンプルな哲学。これをポロっと私が口にしたのをきっと覚えててくれた上でのチョイスなんだろうな、と思うとなんだかとても大切にすべき友人を手に入れたような誇らしい気になるのでした。

そして80歳のクラリネット奏者Nick。大好きで毎週会いに行くんだけど、口数は少ないのに急に良い事を言ったりするから面白い。
こないだ普通のベルトとサスペンダーベルトを両方しているのを私が「どうして?」と指摘すると
「それはね、実に面白くない真実なんだけどこのベルトが無いとサスペンダーの金具の挟む力が緩くてズボンが落ちちゃうんだ」という。
「あー、そっか!なんか理由があると思ったんだよね」と感心してると
「僕は今まであまり本当の事ばかり言っても意味がないからって黙っている事が多かったけど、言うべき人に伝えるとそれは興味深い会話として成立するものなんだね」といってから「…でもあまり正直に生きてると周りを傷つけてしまうよね」と自分に言い聞かせていた。
こういう小さなことを私はきっといつまでも忘れないし、それはつまりNickのぼんやりと考えていることが私の人生に織り込まれた瞬間だといえる。

毎週金曜に見に行く88歳のトランペット奏者Al Wynetteはいつも洒落ててカッコイイ。着ている服から帽子、トランペットの持ち方に話し方、とびきり自然にウインクしたりするところも凄く素敵なんだけど、こないだタップを始めた話をしてるときに私が
「ねえ、あと3年くらい本気で頑張って上手になったら一緒に一曲演奏してくれる?」って訊いたら
「きっとその頃俺は地面の中にいるかもしれないなあ」というので
「じゃあ毎週金曜はAlのお墓の上でタップしたげる」というと
「そりゃ嫌だな、頑張ってお前が上手になるまではトランペットやめないでいなきゃな」といって笑ってくれた。
この一瞬もまた、私は一生忘れないでいたいと思う。

それ以外にも、タップの先生が教えてくれたことや、映画のセリフたち、音楽のメロディ、通りすがりの人がしてくれた会釈、一日で終わるような小さな恋、お客さんが残して行った気の利いたジョーク、秋の空や落ち葉など本当に毎日色んなものから人生を学んではいちいち感動していた10月。

2009年10月15日

Happy Birthday, dear



Dark Girlish Religion - Birthday mix (download)

1. Friendship - Judy Garland and Jonny Mercer
2. Happy Times - Allen Toussaint
3. Bes' friends - The Lovin' Spoonful
4. Your Friend and Mine - Neil's Song Love
5. I Hope - Mitch Ryder & the Detroit Wheels
6. Happy Birthday, Sweet Sixteen - Neil Sedaka
7. You've Got A Friend - Michael Jackson
8. Everything Is Good About You - The Supremes
9. Oh Happy Day - Dee Felice Trio
10. Birthday Party - The Pixies Three
11. The Girl Of My Best Friend - Elvis Presley
12. Days - Kinks
13. Friends of Mine - Adam Green
14. Happy Birthday, Dear friend Lisa - Jens Lekman
15. With Friends Like These - Stereolab
16. Benefits of Lying (With Your Friend) - The Apples In Stereo
17. Not The Girl You Think You Are - Crowded House

若干フライング気味に…Happy Birthday, Nat!

Tap and Ballet

最近見た映画

The Barkleys of Broadway(ブロードウェイのバークレー夫妻)
Top Hat
Angels with Dirty Faces(汚れた顔の天使)
Zigfield Follies
Royal Wedding(恋愛準決勝戦)
The African Queen(アフリカの女王)
Gangs All Here
Mogambo
Sabrina(麗しのサブリナ)
Sunset Boulevard(サンセット大通り)
Daddy Long Leg(足ながおじさん)
Sirocco(モロッコ慕情)
A Tree Grows In Brookryn(ブルックリン横町)
The Third Man(第三の男)
Steamboat Bill Jr.(キートンの蒸気船)
Second Chorus

そして今週からタップダンスとバレエを習い始めました。











生暖かい目で見守っていてください。


ちなみに夢はいつも見に行くジャズバンドと一緒に踊ること。




がしかし実際のジャズミュージシャン達は「まあがんばれ。」と全然相手にしてくれないので、とりあえず頑張ろうと思う。


Nickに至っては聞く耳も持たず

2009年10月12日

Photos of King Khan and The Shrines at Cargo

have a look when you have time!!!!!!!!!!!!

2009年10月1日

sweet memories



Dark Girlish Religion Mix - September 2009
(download)

1. Take Five - Carmen McRae
2. You're Driving Me Crazy - Georgie Fame
3. Hand It Over - The Wand Rhythm & Blues Ensemble
4. As Long As He Needs Me - Frank Owens
5. Saint Thomas - Candido
6. For Once In My Life - Som Tres
7. Hello Young Lovers - Stevie Wonder
8. This Old Heart Of Mine (Is Weak For You) - Isley Brothers
9. My Guy, My Girl - Diana Ross & The Supremes And The Temptations
10. Since I Lost My Baby's Love - Major Lance
11. Love It's Getting Better - The Groove
12. Never Did I Stop Loving You - Alice Clark
13. Clean Up Woman - Betty Wright
14. We've Gotta Find A Way Back To Love - Freda Payne
15. Love's So Wonderful - Natural Four
16. L-O-V-E (Love) - Al Green
17. I Make A Fool Of Myself - Ray Terrace
18. Everything Is Good About You - The Supremes
19. I Will Find A Way - Jackson 5
20. Never had a dream come true - The Jackson 5
21. Tuesday Heartbreak - Stevie Wonder
22. Macy Macy Me - Marvin Gaye
23. Smile Happy - WAR

もう10月に入ってしまったけど、9月のミックスがようやくできた。秋の夜長に聴きたいJazz〜Soul,R&Bあたりでまとめてみた。色々この辺を聴き直していると懐かしい気分になってきて、90年代のレコードバブル時代を思い出した。サンプリングソース探しに躍起になったり、胸躍るMotownのレコードを色々買い漁ったりしていたな。あの頃はどんなジャンルでも夢中になって色々買ってた。新譜を買いながらもあまり面白いのが無いときには中古屋でこの辺のソウルやジャズと並行してソフトロックとかネオアコとかボサノバとかフレンチとかサントラ、なんでも気になる物には手を出していた。まぁ、今でも基本的には変わらないのだけどね。

1.Dave Brubeckのオリジナルも好きだけれど、このボーカルバージョンも格好いい。
2.たぶんボーカリストとして一番好きな声のSweet Georgie。
3.Kent / Staxのコンピ収録の未発表曲。このインスト・ソウルが好き。
4.ラテンジャズの軽やかな感じが凄く絶妙で好きな曲。
5.怪しい禿げオヤジによるバッチリホーンが決まった好バージョン。
6.色んな人がカバーしているけど、このブラジリアントリオのバージョンが断トツ。
7.彼の曲で1、2を争うほど好きな曲。これを収録したアルバムは最高。
8.これも多くの人がやっている超有名曲にして超定番の名曲。
9.今でいうミックスアップか?名曲2曲の合体させ方が素晴らしい。
10.これもKent/Staxコンピより。ノーザンソウルといえばという感じの曲。
11.上と同じコンピより。The Pastelsがカバーしている。
12.これはもろフリーソウルから学んだフィメイル・ソウルのお気に入り。
13.言わずもがな。ラブリー。
14.この人は良い曲がいっぱいある。他の曲では痛快ウキウキ通りが。
15.高校生の頃にWaveで再発を買って以来お気に入り。
16.Orange Juiceのカバーで知ったAl Greenの名曲。
17.大好きなBob Creweの曲をラテンソウルカバーしてくれている。最高。
18.彼女達はシングルも探し回った。まだThe Supremesだけの頃。
19.Jackson 5を集めていて発見した「One Little Kiss」。
20.やっぱりJackson 5はずっと好きなままだろう。
21.なんだっけ「天気読み」だったかな。これを聴いてビックリした。
22.いまやCMにも使われるけれど、良い声してる。
23.これが入っているアルバムはWhy can't we be friendsしか聴いてなかったのだけど、レコードをかけっぱなしにしていて「ハッ!」と気付いた。

2009年9月30日

!!!!!!!!!!!!!!!!!!



http://www.rockinjellybean.com/mummies/

Mummiesがハロウィーンに新宿ロフトでパーティーだなんて!!!!!!

東京!マジで羨ましいぜ!!
対バンも完璧すぎるセレクト。5,6,7,8sにギターウルフとは!!!

みんな仮装して両日とも行って来て〜。今年のハロウィン、世界中どこ探してもこのパーティーほどヤバいのは無いんじゃない?

King Khan and The Shrines


約1年ぶりのKhanちゃんは、やっぱり最高でした。Khanちゃんだけじゃなくて、The Shrinesもだけど、彼らのことを、’Entertainer’と呼ばずして、誰のことを、言うのか!

前回は、Dirty Water Clubの狭いステージでメンバーぎゅうぎゅうだったのだけれど、今回はCargo。お客さんも落ち着いた感じの、’King Khan and The Shrines 大好きです!’という人たちで溢れていた。入口で、顔なじみのvintage shopの人に会い、「よっ!」と、挨拶。やっぱり、来てたのね。前回居た、まさとぉくんも他の友達もいない今回。なつみちゃんと、気分を上げるために、ショットをし、お酒を飲んで酔っ払い、一番前のちょっと端にて参戦。 右を見たら、前にもいた、photographerの人(この人、好きなものじゃないと撮らないタチなんだと思う。そういうとこ、素敵だ!)始まる直前に、緊張?もしくは夕食に食べたブリトーがいけなかったのか、具合悪くなってしまい、1曲目をトイレにて楽しむ。でも、早く戻りたい一心で、ちょっと静かなところでぼーーっとしたあと、駆け足でなつみちゃんのいる場所に戻った。ら、もう、具合悪いのはどこかへ飛んで行ってしまった。
踊り狂って、騒ぎ狂っていたら、気がついたら、終わってた・・・・。
アンコールでは、Khanちゃん、ゴールドのマントをまとって登場。かっこよすぎる!!!
写真もバシャバシャ撮ったけど、もう、忙しかったから、出来は不確か・・・。

なんだかね、こんなにまでも、エネルギーが自分から出てくるんだなぁ、まだまだ頑張れるじゃんいろいろ。って思えたのよ。そしてね、やっぱり、仲間を大切にする気持ち、を忘れてはいけないと感じたのです。
もう、本当に、みんな、かっこよすぎて仕方なかった!
写真は、全部上がってから。。。

VAMP : A/W make-up編

もうすっかり秋も深まって、クローゼットの中身も模様替え。
新しく買ったプラムやカーキなど秋色のvintageスカーフ達、古いジャケットやカーディガンを引っ張り出し、メイクを少し新調してスピリットを上げていこうと計画中。

今年の秋はプレッピー/Ivy以前の超正統派クラシカルに気持ちが向いています。
例えばCoco ChanelやMargaret Mitchellのようなね。






なのでメイクも完全クラシカル。シャネルの超ド定番色の口紅Rouge Noirに、



ネイルは敢えてお揃いの18番にせず
Barry Mの115番Black Redで。



色身はシャネルとほぼ同じだけど、こっちの方が若干バーガンディ色に傾いてて可愛い。それに値段がシャネルより一桁も安いのに、長持ちな上にツヤがくすまないのがスゴイ!

それと今期のYSLのプラム色リップも凄く好み。Rouge Noirよりもワントーン明るめでツヤがあるんだけどクリーミー。



タカちゃんが買ったレッドも相当かわいかったけどね!
赤とかダークレッド、プラムはちょっと難しいと思われるかもしれないけど、金髪でやったら逆にトゥーマッチでおかしくなる色だから黒髪の日本人は絶対トライしてみるべき!

at a cafe



カフェ修行を始めて本格的にシフトに入るようになって約2週間。やるならやっぱり有名どころできちんと学ぼうと思ったので、たぶん殆どの人は知っているようなところで仕事をしている。ただ、どうしても不満なのが音楽だ。キッチンなのでほとんどフロアの音は聞こえてこないのだけれど、休憩に行く時や、フロアの方へ近づくときに耳に入るBGMがひどい。よくわからない日本人の歌物ハウスみたいのや、最近のヒット曲かと思われる曲が流れていて幻滅。お洒落カフェでボサノバとかそういうのばかりかかっているのも嫌だけれど、ここ日本では音楽に対する意識が本当に低いのだなと感じる。自分の店を出したいと思ったのもそこが一番大きい。別にインディーを聴いてるからセンスが良いとか格好いいとかこれっぽちも思わないけれど、でもこんなにお洒落にもインテリアにも食べ物にも意識が高い日本人なのに、音楽だけは本当に未熟だと感じているから、そこをなんとかしたい。それがあるから10歳くらい年下の子にいろいろだめ出しされても将来のためと思って頑張れる、そんな気がしている。なかなか遊びに出る時間はないけれど、今はそういう時期だと思っている。単なるお洒落カフェにはしたくないので、今から色々考えている。それが今は一番楽しい時間だ。

2009年9月29日

autumn '09

1か月ほど前にある人と話をしていたときに、こんなことを言われた。
「そういう格好してると、男の人見つけるのとかたいへんそうだよね。~~中略~~ 化粧とかちゃんとしたら?どこで、出会いがあるかわかんないんだし。仕事の行き帰りの電車・バスの中とか、仕事先に来る何らかの人とか、そこで出会いがあるもんでしょ?」って。

WHAT????
その日の私はというと、珍しく?!バイトに行くのにちゃんと化粧をしていて、普段着のワンピースを着ていた。そして、汗っかきなのと、急いでバイト先に向かったのとバタバタと朝の雑務をしていたら、汗でファンデーションなんて落ちてしまっていた。まさしく、Leave me alone!って言う気分を久しぶりに味わった後、、そそくさと話を途中にしてタバコを吸いに外へ出て行った。ほっといて。ってね。


私の場合は、出会いが欲しいから化粧をしているわけではないし、身なりを整えているわけではないし、洋服を選んでいるわけではない。あ、ちゃんと言ったら、男(恋人となりうる)に出会うために。だけではない、ってことね。
そりゃ、もちろん、見た目/雰囲気がその人を表して、それで人に興味を持つ。それで男女問わず人に出会うことはそれは、私も一緒だ。
自分が洋服を選ぶのも、化粧をするのもは、「それが着たいから、そういう化粧をしたいから。」が第一であって、「それを着ていて、そういう化粧をしていて他人にどうこう思われたいから」とかではない。
そう、ただ単純にそれらが好きだから。



と前置きが長くなったけれど、今、夢中なのはこれ。


本屋で働いている時のAudreyの格好もかわいいけれど、このコート。素敵。


ザ・化粧品の匂いがなく、Strawberryみたいなにほい。それでいて、真ん中のロゴ部分か可愛い!(口紅の色によって、そこの部分の色は、それぞれ!にくいね。)


只今御河童に近付いているので、こんな風に髪を内巻きにしたい!


そして、お稽古バックを手作りで!


タートルネック ブーム再び!Katharine Hepburnのこの写真集も素敵!


短い秋を楽しみたい今日この頃です。

2009年9月26日

Fred Astaire vs Clark Gable





Clark Gable、か…かわいい…。

Jackの回想記後半

こないだ書いたように同じ年の冬、俺は正式にBlack Lipの洗礼を受けた(といってもまだローディーとして)。
翌年の経験は、裸足で火の上をムリヤリ渡らされているような感じだった。会場入りの時間も守らず、高い機材は盗まれてすぐ壊された。
金も借りたら借りっぱなしで、悲痛な惨事ですら無視され笑い飛ばされて危ない橋だって何度も渡った。自由なんてモンは拘束され挫折にねじ曲げられた。

俺たちが得たものといえば、ちょっとしたショックでは動じなくなった事と弱そうな男を絞って、そいつらとお決まりのドタバタを演じられるようになったくらいのモンだった。でもその結果、見過ごしていたゆえの欠点や愚かさを上手く使えるようになっていったんだ。

俺たちはやがて因果的な悪循環からぬけだした。足かせがまだお互いにはめられてはいたが。

Atlantaに戻ると、俺たちは地元とNYCで予定されていたいくつかのショウの為にリハーサルを始めた。俺はすべての曲を何百回と聴いていたから、パートを覚えるのも簡単だった。
その頃俺、ギターはあってもアンプがなかったんだ。そしたら人生の座右の銘が”ショウは必ず続けなければ”であるCole Alexander(もう一人のギター)が俺にヤツの良い方のアンプをくれたんだ。代わりにアイツはスピーカーにヘッドを取り付けただけの予備の方を使ってたんだが、そのヘッドってのが特にケースの中に入ってるわけでもなかったから、回線やワイヤーがそのままむき出しだった。

これを改善するのに、Coleは空のビールケースをごみ箱から拾ってきてアンプらしきもののまわりにガムテープで固定してたんだけど、みんなからは俺らにビールのスポンサーがついてるのかと疑われていた。
客が熱狂的になると、ビールがステージにシャワーのように降ってくる事が多かったんだが、そうすると次の日にColeは必ずその”アンプらしきもの”の段ボール製ケースを取り替えなければならなかった。そんなゼリーみたいな外枠のShitで年末までヤツはアメリカ中をまわった。

俺の一番最初のショウは、アルファベット・ハウス(Atlantaにある仲間がシェアしてた家のひとつ)で開かれたJulie(今は彼、Jackの奥さんです)のバースデーパーティーだったんだけど記憶がまったくあいまいだ。俺らは曲を演奏しようと試みたが、だいたい上手くいかなかった気がする。
パーティーとバンドの区別なんて特になかったんだ。みんな俺たちの周りに群がってて、ギュウギュウで楽器を演奏するスペースすらなかった。
バースデーケーキは天井に引っ付いてて、グラスの割れる音が一晩中鳴り止まなかった。ミュージシャンとしての経験とは程遠いものがあったが、そうでなくても俺はすばらしい時を過ごした。
俺らはAtlantaでもう一つショウをし、「よっしゃ俺ら十分出来てるぜ、多分。」と誰かが言うと、本当にそのままこの見せ物ショウをツアーに移した。
しかし前回のツアーで使ったVanはもう完全にスクラップ状態で使い物にならない。途方に暮れているところ、地元の俺らの育ての親(といっても同い年)であるKristin Kleinが、彼女と友達のJaneでツアーに付いていってもいいのなら、とあいつのマジでボロいMini Vanを出してくれる事になった。

車は酷い汚れようだった。タイヤはツルツル、窓には亀裂があったし、中はゴミだらけだった。まあ、Black Lipsの成功の下にこういう状況は常につきものだ。

澄んだ冬の日、俺たちはツアーに向けて出発した。俺の運転するVanはツアーの地域が丁度被ってたCarbonasのVanの後ろを追いかけていた。
Atlantaの郊外をそろそろ通過する程度の距離で、Vanのバンパーがガタガタとミミズみたいに動き出したモンだから俺はすぐさまJoe Bradleyに報告し、まだ大丈夫かと判断した瞬間それが飛んで既にヒビの入ったフロンドガラスにブチ当たって来たんだ。みんな一斉にギャーーーーっつってマンガみたいに叫んだぜ。
俺は車をまっすぐ運転するよう必死だったが、実際曲がった鉄の棒以外何も見えなかった。
Joeがなんとかみんなをチルさせ、助手席の窓から顔を出しておれを次の出口まで誘導してくれたおかげで、寂れた修理屋までなんとか運転しそいつらに事情を託すことができた。
しばらくすると油だらけの男が出てきて保証はないけどヨ、と一応バンパーをネジで固定してくれたがショウまでの時間もなかったし、それで十分だった。

その夜のハイウェイは灰色のカキ氷みたいなモンにすっと覆われていた。
やっとマンハッタンに到着した頃、Kristinに運転を代わってもらったんだがQueensにあるAlberto(レアもの再発レーベルの権力者)のフラットに向かうのに、ヤツはWilliamsburg Bridgeを渡ろうと雪だらけの土手を駆け抜けたモンだから俺ら全員慌てふためいてKiristinに道案内をしたんだけど、みんながみんな違う方向を指示するから(アホ)、相当時間が掛かっちまった。
やっとAlbertoとSoniaの家に着くと、彼らは俺たちに食事と、食後のコーヒーに草まで用意してくれていた。
その日の午後はみんなそれぞれ休んだり、Albertoの7"コレクションをディグしたりして過ごし、夕方になるとその夜プレイするショウでどれだけくだらないパフォーマンスができるかなどを真剣に議論し、いくつかを本気で実行した。

翌日は、ニュージャージーのEast Orangeでラジオ出演。KristinとJaneはスタジオの観客席でサクラをするためそっちで待機してた。
この頃のBlack Lipsは今のファンが思うほどホットじゃなかったから、周りをガヤガヤさせておかないと演奏が下手なのだけが際立って酷くなるからっていう彼女たちの心優しい配慮だった。
ラジオのDJがキューを降ってくるのと同時に、セットを始めた俺らだったが、がんばってスタジオ内の感じを良くしようと思えば思うほどに酷くなっていった。
後で録音を聴いたら2曲程、当人ですら何をプレイしようとしてたのか見当もつかない曲があったぜ。俺ら一体何をしようとしてたんだろう。
しかし俺らがまるで原始人みたく喋れなくなってる中、JaredはキッチリPRの仕事をこなしてくれた。俺らのセットが終わると同時にラジオDJが放った感想は、「めちゃくちゃだな」の一言のみであった。めちゃくちゃな夜はこの時まだ始まったばかりだったがな。

ラジオ出演の後にAlbertoに電話すると、彼とソニアは全部聴いていてくれたらしく、最高だったと褒めちぎっていた。
彼らと待ち合わせて飲むためマンハッタンにあるバーに向かったが、Albertoの言葉がうれしくてハイになっていた俺らは途中のトンネルでVanのドアを開けて交通整理用のコーンを一つ残らず移動させたり、道中ずっと騒いで酔っぱらって笑い転げていた。
誰にも俺たちの陶酔をジャマすることはできないぜ。

最初に入ったバーではバンドが奥の方でプレイしていたが、俺らはなだれ込むようにバーに群がり、気にも留めていなかった。だけどなぜかそのバンドがJaredの気に障ったらしく、数分後ヤツはまっすぐバンドに突っ込んで行ってその中の一人をはじき飛ばしたんだ。
多分ヤツはこのバンドがヤツのアンプかなんかを盗んだって勘違いしてたんだな、セキュリティがこのモヤシっ子を駆除しようとやって来たが、Jaredはそいつに運ばれながらもジタバタ全力で歯向かっていた。

言うまでもなく、俺たちはこの険悪な現場からいち早く逃げ出さなければならなかった。俺が隣のブロックまでJaredを探しに行くとヤツは地下があるアパートメントの階段の下に隠れていやがった。俺は仲間に連絡し、またみんなで夜の街に消えて行った。

こういう夜はまた何かと起きるんだ。

次に入ったMarsバーでおれ、プラスチックだと思ってたパネル状の仕切りに面白いだろうと拳を突っ込んだんだけど、それがガラスだったモンだからバウンサーからパンチをお見舞いされると共に、拳に深い切れ込みが入ってしまった。友人たちはやがて真っ赤な雪が積もった中に埋まりかけていた俺を見つけ出してくれた。

楽しかった空気は一変して、この拳の状態で俺にギターが弾けるのかと、皆イライラしだしていた。
みんなでAlbertoの所へ戻って、破ったTシャツとガムテープで応急処置をした後、翌日の朝一番に病院へ行くよう強く進められた。夜にはまたショウがあったし、それまでに俺はなんとかしないといけなかったんだ。

翌朝Jaredが救急室まで一緒に来てくれるって言うから、ヤツと一緒に歩いて病院へ向かった。何ブロックか歩いたところで既に2時間分の列が出来ているの見え、やってらんねーってんで2人してなんとか上手いストーリーをでっちあげ、大人を騙して列をスキップする事に成功した。帰り道、おれらはバーに寄ってビールで祝杯をあげた。

その夜のショウは難なくプレイすることができた。
俺の包帯だらけの手は全く持って問題なく使えた。

地元アトランタを除いて、今までで一番人が沢山入ったショウだった。

Coleは黄金色のシャワー(注:オシッコのこと)で、新しいファンを歓迎した。

かなり気に入ってもらえたんじゃないかな。

Jack





これがその年の彼ら。若い!

BLブログからJackの回想記

これは元メンバーのJackが、まだメンバーになる前の記憶を書いたもの。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

よぉみんな、俺は元Black LipsチャンピオンのJackだ。Jaredがこないだ電話してきて、俺がバンドの正式なメンバーだった頃のとてつもなく下らない思い出を書いてくれないかっていうから思い出してみる。

俺が最初に奴らとツアーすることになった馴初めから始めるぜ。
その頃、おれはNYシティに住んでたんだ。そう、究極のオリジナルBlack Lipsチャンピオンであり言わずもがな、俺の仲間でもあったBen Eberbaughが悲劇的な衝突事故で急逝してしまった頃だ。
仲間の死に敬意を払うため、喪報を聞くなりすぐさまアトランタに帰ったんだが、そこで奴らが俺にツアーへ一緒に来ないかって訊くんだ。
答えは簡単だった。俺はNYCの仕事を辞め、Black Lipsと一緒に旅立った。
いくらなんたって無責任な決断だってことは最初からわかっていた。

ーーー

Benの葬儀はツアーが始まる日のたった3日前だった。
アトランタにいるBad Kidは全員顔を見せにやってきた。
まるで郊外のシーンにありがちな、パンクキッズが同級生の女の子の葬式をメチャクチャにするような、そんなかんじだった。
ただ、ここにはそれより3倍位も多くキッズがいたけど大人達には何も言われなかった。実際かなりグっとくるものがあった。

Black Lipsとして丁度Bomp!レーベルとサインしたばかりだっただけに、
Benが逝ってしまったのは本当に悔やまりきれなかった。
俺たち(Black Lipsを含めDunwoodyでつるんでたティーンエイジキッズ)はいつもBomp!のリリースやそれ周辺のモノに傾倒してたんだ。
だから丁度全てが上手く動き始めた頃にBenを失ってしまったという事実に、俺らの心は余計痛んだ。

悲しみの渦中だったが、Black LipsはBenだったらあれだけ大事にしていたバンドをどうするだろうと考えた結果、無理を承知で3ピースバンドとしてツアーをやり遂げる決心をする。
葬儀の3日後バンドはCarbonasと共にシカゴへ向かう予定だった。その前日の夜、俺らはDie Slaughterhausで大きなパーティーを開いた。
地元のダチはみんな俺らに会いに来た。いくつかビールのケースを空けたあと俺たちはツアーに出た。

その夜のドライブは、俺の数ある若い人生の経験の中でもかなり悲惨な部類に入るくらい酷かった。
Atlantaを出発したのが大体夜の11時頃で、運転を任されているJoe Bradley以外は全員完全に酔いつぶれていた。
シカゴを目指して運転したが、途中やっとNashvilleに到達する頃フリーウェイはカチカチに凍り付いていた。
俺らのVanは凍っている路上をするすると滑るだけだった。

俺たちは勇気を出すために、Hank Williamsを下品なキャンプファイヤー風な替え歌で歌おうという遊びを考案し、それに勤しんだ。
JaredはVanの窓からオシッコをして、それがすぐ凍ってVanの車体に模様となって張り付くのを眺めていた。

ノースケンタッキー州に入り、ロンドンという名の町でしばらく車を止めて休憩を取った。夜中2時頃だったと思う。
俺たちみんな(Black Lips、Carbonas、Bobby Eubangi、Kevin Lee、Allen Suh、Alix Brownと俺Jack)外に出て凍った駐車場に腰を下ろした。

その間、仲間うちの誰かがArby's(遅くまで空いてるファストフード店)の店員に俺らがバンドをやってることを話したらしいんだが、そしたら店員たちは相当驚いて(多分俺たちが有名だと勘違いしたんだろう)2枚の7インチと交換にArby'sのサンドイッチを20個俺らにくれたんだ。
このディールに俺たちは相当酔いしれ、全員暴食したあとまたVanに乗り込み目的地へドライブを始めた。

吹雪はまだまだ酷くVanの窓に吹き付け、積もっていった。
誰がCarbonasのVanを運転してたかは知らねーけど俺らのJoeはまさしくプロの仕事ぶりだった。

Hankの替え歌は続いていたが、段々それに替える下品な言葉に詰まってきた頃俺たちはJaredが甘いものを食べ過ぎたダウン症の子供みたいになっていることに気付いた。
いや、いつもよりも明確にな。。
ヤツはVanの中をよろめきながら怒鳴ったり悲鳴をあげたりして、それから歌を歌おうとしていたが、聞こえるのはヤツの舌が上あごにホチキスで止められたかのような呻き声だけだった。

Jaredの行儀の悪さは、そうでなくても同じ道の先をじっと見ながら運転しなくてはならないJoe Bradleyをイラつかせ、しまいに2人ケンカを始めた。

Joe「なにがどうしたって言うんだよJared!」

Jared「おめえわだだまたんふ×△■○?!!」

こんなやりとりが延々と続いた。
しばらく経って、俺ら全員Jaredに何があったのか考えるのもウザくなってきた頃、満場一致でジョイントを吸うことが決定。

ジョイントを吸ってしばらくすると、Jaredは少し普通に戻り、ヤツの頭をこれだけおかしくした要因を喋り出した。
どうやら、さっきの休憩でArby'sの若者たちがJaredを裏に呼び、
「ラインやるか?」と誘ってきたらしい。
Jaredはコモンセンスとして、もちろんこの若者達がCokeをオファーしてるのだと思ったそうだ。ヤツは自分が相当なミスをしていたことに気付いていなかった。
そう、あそこは小さなケンタッキーのトラック駐車場である。そしてあのド田舎に住むブサイクな若者達が吸っていたのはそう、シャブだった。

シカゴへ向かうこの先の道のりずっと、Jaredはチック症状を起こしたり、貧乏揺すりを高速でしたりしていた。
俺らは奇跡的にシカゴに到着し、新しかったり古かったりする現地の友人たちに歓迎された。Black LipsとCarbonasはいくつかのショウを現地のバンドとこなし、目的を達成した。

ツアーはその後も続いた。沢山のショウでプレイし、もっと沢山のドラッグを浪費した。次の何週間かで俺ら全員残らず酷い目にもあった。ジャングルでぬかるみにハマったり、火事にあったトラックの運転手を助けようと消化器をそいつに向けたら化学反応でへんな白いモンがむくむくそいつのまわりに出来ちゃったりと散々だった。

NYCではWowsvilleのアルバートがBlack Lipsのショウを初めて見てこういった。
「これが未来だ」


ツアーが終わり、アトランタに帰った頃俺は正式にBlack Lipsのメンバーに迎えられた。

冒険はつづく…

Jack

Black Lipsブログ翻訳

昔、mixiの日記にアップしたJaredがやってるBlack Lipsのブログ翻訳です。


Thursday, August 9, 2007

更生施設

16歳の頃、おれ色々問題を起こして学校から退学させられたんだけど、
その結果両親と裁判所は、グラシエ国立公園の近くにあるマリオ・モンタナっていう牧場に暫くの間おれを預けておくのが良いと考えたんだ。

結局3か月そこで過ごすハメになったんだけど、
その半分は牧場で仕事して、暖炉のあるキャビンに寝泊まりし、
あとの半分はソリを引きながらグラシエ公園をクロスカントリーで移動して、
キャンプや登山、挙げ句の果てにケツを拭くときは雪で拭かなきゃいけなかったんだ。2月だぜ。マジ最悪だった。

その当時Coleがおれに宛てて書いた手紙(今日部屋の掃除してたら出てきた)。


親愛なる Jared、

返事を書くのがかなり遅れちゃってごめん。
Earlでやったライブ、かなり上手くいったよ。最近地元で俺ら評判になってきてるんだぜ。
The El Caminos*(*て名のバンドだと思う)の記事がCreative Loafing(FreeのAtlanta週刊誌)に載ったんだけどそこに俺らの名前も挙げられてたんだ。
お前の母ちゃんとジム(Jaredの義理の父)がAlpha Soda(Coleが皿洗いしてたDiner)に来て、お前を更生施設に3か月入れるって言ってたぞ。くだらねー!
でももしそれが本当ならお前マジでなんとかして出られるようにしないとヤバイぜ。
あとジムが、もうお前が戻ってきてもBlack Lipsではプレイさせないってほざいてたから、うるせえよバカヤロウって言いそうになったけど何も言わないでクールに振舞っておいた。
とにかくお前予定どおり27日に帰って来れるといいな。
Black Lipsとあの家、忘れんなよ。

じゃ、
Cole



そして結局おれは27日に戻り、blacklipsに残ってプレイし続け、Die Slaughterhausに引っ越した。
ああしておいて本当によかった。

2009年9月24日

I LOVE MY FRIENDS


BFF


ここ何日か多忙過ぎて寝る間も無い日々が続き、昨日は特に正直しんどくなって精神的に病みそうになってたのと、まっすぐな人間の意見が聞きたくてJohn Kangに電話。色々と本当に中立的で真っ当な意見をくれて、一つ決意をして足を踏み出す勇気をもらう。
そのままJaredに連絡、話すと長くなるんだけど…と事の成り行きのさわりを話しただけで私の気持ちを全部理解してくれて、120%私の見方になって超前のめりに戦ってくれた。
Make peace out of war。アツくなりすぎてカンカンに怒っていたJaredをみて、何か細かい色んなものに流されたり、誑かされそうになっても、こういう一本芯の通ったアツい部分は絶対忘れないようにしなきゃいけないって心に焼き付ける事ができた。

その後話はすぐに風通しの良いものに変わったし、Joeからも「困ったらいつでも助けるからちゃんと連絡して」というメッセージを貰って、彼らに頼るなんて事を考えてもいなかった私は、本当になんだか友達ってすごく素敵なものだなって思って涙が出たんだよ。
今の私に乗っかってる私には重すぎたものがフッと軽くなって、ぼんやり曇りかけてた私の目からちゃんとピントを取り戻してくれるなんて。

そしていつも一番近くで支えてくれてるタカちゃんにも最大級の感謝を。いつもすごく純粋でフェアな立場でものごとをジャッジすることができるあなたがここにいてくれなかったら、私はとっくにダメになってるもの。

そういうわけで友達に頼ってみたとたんずっと険しいように思えた道のりが1日で急に開け、そして正直に私の今置かれている状況、一番大切にしたいものを言葉にして先方に伝えたら今日それに対する誠実な返事がきて、やっと長かった実に80通以上にも及ぶメールでのやり取りに終わりが見えました。



ということでこれからは私たち自身のMake peace out of warが始まります。
愛とか正義とか大切なものを形にする作業です。
うわべだけでなく本当に楽しい事とか大事なものを伝える作業をしにみんなで日本に行くわけです。

絶対楽しいから2月は日本から外に出ないでね!

2009年9月23日

The film night ' Casablanca'



家で、パソコンもしくはテレヴィで映画を観るのもいいけど、やっぱり大きなスクリーンで友達とその他大勢の中で観るのは格別だったりする。

というわけで、街中にある映画館Prince Charles Cinemaへ、友達誘って行ってきました。

その記念すべき第一回目は、Casablanca。
classicの中のclassic映画だからこそ、スクリーンで観たかった1つ。
恋愛映画にくくられるのかも知れないけれど、それだけではない、人と人の関わりや友情、生き方、そしてその頃の歴史も描かれている素晴らしい作品。
すべてが詰まっている映画だからこそ、何十年も経った今でも、映画館を満員にし、そして、最後には拍手喝采が起こるのでしょう。
帰り道は、「あぁ、よかったーー。」とか、しか出てこない語彙力のない自分。
「これがこうでね、あれが良かった。あれがこうで~。」とか、簡単に言えない気分。
それでも、友と約2時間の素敵な時間を過ごすのは、やっぱりいいなぁ。と思う。第二回、もちろんやります。

まだ観たことのない人はぜひ! そして、むかーーし、観たなぁって言う人も、あらためて観直してみては・・・

いつまでも、'As Times Goes By'が耳から離れない一日になりそうです。

2009年9月21日

what I must do now is...




しばらくポストしていなかったのには理由があって。やはり自分の心地良い場所が作りたいという思いを捨てることができず、新たな修行を始めたこともあり、慣れないことだらけで自分にあまり精神的・時間的余裕が無くなっているからなのです。結構きちんとした研修があり、かなり勉強にはなるけど、やっぱり日本的だなぁと感じてしまう、良くも悪くも。

二十代前半の頃とは比べものにならないくらいに覚えが悪くなっているのを実感したので、通勤時間は前の日までにやったことを書いたメモを見直し、手順などを確認して実践に望むのですが、忙しくなるとそれが追いつかなくなり周りから次これ、次あれ、などと支持されたり怒られたり。学ぶことは多く楽しいけれど、やっぱりまだまだ慣れないので大変だ。

自宅から最寄りの駅にある妹に教えてもらった小さな喫茶店があるのだけど、そこのチーズケーキが美味しくて、食べに行ったりしていたらマスターと話すようになったことも新たな道へ踏み切るきっかけになったのかもしれない。そのマスターはジャズ、ブルース、ソウルというブラック・ミュージック畑の人で、プレイヤーでもあったらしいのだけれど、僕が毎月ミックスを作っていることをきいて興味を持ったらしく、聴かせてよというので、ここにあげている幾つかのミックスをあげたら彼の作ったミックスCDをくれたので、今度はそれに対抗して60〜70年代のSoul,R&Bミックスを作って渡すつもり。ということで、今は結構ソウルばかりを聴き直しているところ。

だからって最近の音楽に興味が無くなったということではなくて、ただ、もっと自然に古い音楽も新しい音楽も同列で楽しめるような環境が欲しくて。なかなかないですけどね。

最近観た映画は、
Pulp Fiction
Reservoir Dogs
The Present
American Graffiti
Brazil(未来世紀ブラジル)

最近読んだ本は、
『官僚達の夏』城山三郎
『ぼくの伯父さんの喫茶店学入門』

読みかけの本は…
『閉鎖病棟』帚木蓬生
『東京海上ロンドン支店』小島直記
『interpreter of maladies』Jhumpa Lahiri


写真はちょうど東京へ遊びに来ているローランとチャリで東京観光をしたときのもの。日本通の彼が東京タワーの存在を知らなかったのは驚きだったけど、やっぱりロンドンと比べて東京は広すぎる。移動する時間が長すぎて帰ってきたらぐったり疲れた。大きすぎる街っていうのも問題だな。

今日はVivian Girlsの撮影を頼まれたのでちょっとNestに行ってきます。なんか簡単なインタビューをするらしいですが、なんか新しいアルバムがピンとこなかったのでカメラマンとして行ってきます。

The Almighty Defenders



今年前半からずーっとリリースを待っているんだけど、ライブ映像がいくつかyoutubeにあがってた。
アルバムの中ではBow down and dieの後にくるMarkのこの曲、一番大好きなんだけど…イアンがコーラス?


その他we funが撮った映像も是非観てみて。みんな楽器を持ち替えて演奏してて楽しそう!今一番観たいバンド、断トツNo.1です。

2009年9月20日

Most useful website ever


全世界のジェントルマン必見


そしてこれはサマーウェア編

男の人のオシャレほど観ていて飽きないものは無い。
しかし本当にオシャレだなと思う人は主に60歳以上ばかりなのも事実。
色々遊ぶのも楽しいけど、こういう真のクラシックをきちんと学んでから服を選びに行くと手に取るものも変わってくると思うんだけどな。