2009年6月7日

Deerhunter at Shibuya O-nest



4日は待ちに待ったDeerhunterの初来日ワンマンライブ。
6時開場7時開演というなんともはやい…
最前列を確保したかったので6時過ぎには会場入りして物販でRainwater Cassette ExchangeのカセットとTシャツを買ってからフロアへ行くとすでに前から3列目くらいまで埋まっていた。どういうことだろう、そんなに人気がある気配はなかったのに。撮影許可を貰えるよう某誌に交渉していたけれど、レーベル側が自分達が用意した人以外には許可は出せないということで写真をオフィシャルで撮ることはできないのでまぁいいかと思いながらまずビールを飲みながら開演を待つ。予定の7時頃にはフロアは満員に。

20分過ぎくらいに遂にメンバーがステージに現れる。拍手と歓声で迎えられBradfordが日本語でひとこと挨拶して演奏が始まる。一昨年ATPで観たときはまだ5人だったのだけれど、いまは4人。よりシンプルなロックバンドという印象だ。ギター二人にベースとドラム。演奏は特別うまいとはいえないものの、必要充分。音源とは違ったアレンジがされていたりしてハッとさせられたり、タイトでしっかりしたビートをたたき出すドラムが凄く良い。しかもドラマーのMoses Archuletaの着ているATLANTA Tシャツが格好いい!最近コリアンが熱いな。普段はほとんどこういうことしないんだよとBradfordはいっていたが、Mosesがアンニョイハセヨという挨拶をしていた。Lotus PlazaのLocket Pundtはおとなしい感じで淡々とギターを弾く。ベースのJoshも基本的には淡々と演奏している。Bradfordはやはりフロントマン的にバンドをひっぱっている。

基本的には『Microcastle』と『Rainwater Cassette Exchange』からやるのだろうと思っていたけれど、実際には『Cryptograms』など以前の曲も意外と多く演奏した。個人的には今の感じでのラインナップを期待していたのだけれど、初めての来日ということもあったからか、少々残念。『Microcastle』をまるまるやって欲しかったなぁと少し思ってしまった、贅沢にも。途中、Bradfordが日本特有のおとなしいオーディエンスに戸惑い、Orchidがどうのこうのとかyou're the lightとかなんだか意味がよく理解できないことを色々いっていたのだけれど…それから少しずつお客さんも温まってくるかなと思ったが、やっぱりまだまだ。それでも『Cryptograms』から「Strange Lights」をやり始めたときにはさすがに鳥肌が立った。このアルバムで一番好きな曲だし、『Microcastle』との架け橋的な曲だと思っているので、なんだか思い入れのある曲なのだ。それで一段とテンションがあがる。

『Microcastle』からの曲も増えてきて、ついに新しいのをやろうといって「Rainwater Cassette Exchange」と「Famous Last Words」を続けざまにやってくれた。これにはやっぱり感動。せっかく今出ている新作があるのだからそれを聴けないのはやっぱりもったいない。個人的には凄く好きなこのEPだから本当に、やっときたかという感じだった。日本ではやっと『Microcastle』の日本盤が出たところなので、やっぱり多くの人はまだ新作EP『Rainwater Cassette Exchange』まで到達していないような感じを受けた。

それからアンコール。やっぱりここできたかという感じで「Agoraphobia」。アルバム中一番人気であろうこの曲。「Cover Me Slowly」からの流れでそのまま「Agoraphobia」へ繋がるというアルバムと同じ流れ。アレンジは若干ライブ仕様にされていてこれまた心憎い。これで会場も一気に沸く。そして最後にはBradfordがお客さんをステージに引き上げてギターを弾かせたり、一緒に記念撮影をしたりし始めた。すると一人二人とオーディエンスがステージへ上りはじめ、Bradfordと記念撮影を始める。これが次から次へとでてきて、ステージの上では大記念撮影会が繰り広げられることに。これはちょっと異様な光景だった。だってこれまでBradfordの呼びかけにもほとんど反応なかったのに、それが今やもうはしゃぎまわってBradfordとの記念撮影の順番の先を争っている。それでもBradfordが凄く嬉しそうだった。体調が良かったのもあるのだろうけど、初めての日本でのライブというのとやっとお客さんが自分からライブに参加してきてくれたというのもあったのかもしれない。満面の笑みで記念撮影に次々と応えている。そして最後に「このあとあのテーブルのある場所でサインとかするからよかったら来てね!5分後に行くから!」といって終演。

なんか不思議な盛り上がりをみせて終わったけれど、以前観たときよりも遙かに良いライブだったと思う。自分達が好きでやっていることが認められてきているという勢いみたいなものも感じられるし、かといって勘違いするでもなく素晴らしい作品を作り続けている。そんな旬なバンドの旬な瞬間を楽しむことができた。

フロアをでてラウンジでライブ後の一杯、二杯をしてからBradfordを発見。しかしサインと記念撮影のためにしっかりと列ができていた。でもどうしても一言話したかったので我慢してその列に並んで順番を待った。そしてようやく順番が来てカセットにサインを書いてもらう際に、通訳を引き受けているレーベルの英国人(たぶん)がさっさと終わらせようとするのを遮り矢継ぎ早に、ライブが最高すぎたこと、先日インタビューをさせてもらったこと、ロンドンで友達が観に行ってめちゃくちゃよかったっていってたよってことを話すと、「あ〜クッキーシーンね!なかなか面白いインタビューだったよ」と。そしてロンドンでのことも覚えてるよと。その会話の間にカセットにさらさらとサインをしてくれて、1本だけしかしてもらう時間がなかったのだけど、あとでそのサインをみてみると、「インタビュー有り難う」と書いてあった。あ〜、なんて良いヤツなんだよBradford。なんだか夢の様なライブだった。

そうそう記念撮影大会のどさくさで持ってたGR1とT3で矢継ぎ早にフィルム1本くらい撮ったので、現像上がってきたら追加で載せるつもり、こっそりと。みんな撮ってたからいいでしょ?


そうそう、来日直前のインタビュー、O-nestでのライブレポート、Rainwater Cassette Exchangeのレビューなど、次号にはDeerhunter関連の記事を沢山書かせてもらったので、よかったらチェックしてみてください。もしかしたら8日のライブ関連のものも間に合えば突っ込むかも。ここ2週間ほどはDeerhunterづくしです本当に。

3 件のコメント:

  1. おーーーい!今日のWest、Atlas Soundもやるんだってねー?!
    うらやましすぎるーーー!
    写真よろしく。

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  2. そうそう!今日はパスもらったから撮ってくるよ!
    Atlas Soundやばいよね〜。

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  3. Good Job!!!
    まーじうらやましい~。
    私とタカちゃん悔しくてまだ寝付けないからね。。

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