2010年1月23日

Nick Hornby




映画は観ていたのだけど、原作を読んで映画以上に素晴らしいと思ったのがNick HornbyのHigh Fidelity。あと数十ページで読み終わるのだけど、いやぁ、映画ではやはり描ききれない主人公の細かい描写が素晴らしい。しかも主人公Robの35歳という歳に近づきつつある自分とかなり重なるところがあるし。レコード店のオーナーでレコード収集を辞められない、だからその歳の他の人よりもお金が無い。でも自由で好きなことは辞められない。そんな彼の心の葛藤がとても興味深い。共感できる、と言ってしまっても過言ではない。

それにNick Hornbyの小説は僕がロンドンで殆どの時間を過ごした東から北にかけてのエリアがよく出てくる。このHigh Fidelityでも、Essex RdのOld Queen's Head(パブ)やStoke NewingtonとかCrouch Endというエリアが主な舞台となっていて、ついついその辺りの風景を思い出しながら、嬉しくなってしまう。

このNick Hornbyの作品は原書で読むのはSlamに続いて2冊目。とても読みやすい、というのが最初の感想だ。もちろんストーリー自体にグイグイと読ませる力があるからだろうが。

彼の作品はAbout a Boyもヒュー・グラントの主演で映画化されている。この映画もなかなかイギリスらしくて意外に好きなんだけど、やっぱり原作を読んでみたくなった。High Fidelityを読み終えたら買おう。そうそう、彼は大のガナーズ(Arsenal)ファンで、自分の幼い頃からの実体験に基づいた小説Fever Pitchも書いている。興味を持ったら是非一度読んでみて。

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